【きっと明日も】#9
俺は親が大嫌いだ。
もう高校生なのに、9時までには帰ってこいって言ってくるし。お小遣いは毎月1000円。
そんなん足りるわけねーじゃん。意味わかんねー。
今日もそうだった。
「早く起きなさい!遅刻するわよ?!」
「お弁当持ったの?せっかく作ってるんだから完食しなさいよ?」
「服!脱ぎっぱなしにしないの!」
『あ?黙れよクソババァ!!うるせーんだよ!!』
俺は今までのストレスとイライラを母にぶつけ、早々と家を出る。
少ししか見えていないが、母は悲しそうな顔をしていた気がする。
その日の夕方、母は交通事故で死んだ。
相手の車が信号無視をし、買い物帰りの母を轢いたらしい。
【ジャングルジム】#8
俺は昔、家から追い出されていた。
暴力を振るう母が、彼氏を家に連れてくるからだ。
俺は毎回、家から追い出された時はここの公園に来ていた。
そんな俺も、もう社会人。
スーパーの社員として働いている。
「いらっしゃいませ〜」
『ちょっと!この商品賞味期限切れてるじゃないの!!』
「ほんとですか?大変申し訳ありません。」
「商品お預かりします。」
『わたし、もうこの商品買っちゃったの!!』
『だから、商品の交換と、この商品の分のお金!返してね!?』
「えっと、、商品の交換は出来るんですけど、、代金を返すことはちょっと、、」
「後、この商品いつ買いましたか?」
『確か、昨日よ!』
「昨日はおかしいと思うんですけど、、」
「賞味期限が、一昨日になってますので、、賞味期限が切れたものは置きません。」
『いや、おかしいわね!!嘘つくんじゃないわよ!!あんたじゃ埒あかないわ!!店長!!店長呼びなさい!』
「はい、、」
はぁ、めんどくさい客に絡まれてしまった。
その日は疲れて、家から追い出されてた頃によく行ってた公園に行った。
「あ、ジャングルジム、懐かしい、」
昔はここで夜を過ごしたこともあったな、と思い出に浸る。
俺にとって、ジャングルジムは、遊び場でもあり、寝床でもある。
大切な、大事な、ジャングルジムだ。
【声が聞こえる】#7
「声」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるだろうか。
鳥の声。
人の声。
動物の声。
海の声。
虫の声。
木の声。
人それぞれ様々だと思う。
様々の中には、もちろん生きていないものもある。
日常では、声がいっぱいだ。
どの声も、とても綺麗で、とても素敵だな。
【秋恋】#6
※百合注意
キャラクター紹介
『』 神山あおい (かみやまあおい)
「」 鈴木桜(すずきさくら)
『ねぇねぇ知ってた?!秋の方が恋が叶いやすいんだって!!』
私の親友、あおいが発したその言葉。
私はあおいことが、恋愛的に好きだ。
その、元気なとこも、知ったことをなんでも私に報告しようとしてるとこも、全部かわいい。
『桜 、?どーしたの、?』
私の名前を呼び、首を傾げてこっちを見るあおい。
もうかわいい、!!
「全然っ、!なんでもないよ笑 私も恋、叶うといいなぁ、、笑 」
『ねぇ!早く好きな人教えてよ〜!!』
「秘密だもん笑」
「ねぇいーじゃんかぁ〜!!」
「だぁめ 笑」
『ちぇ〜、、、』
大親友、、か、、
私は愛しているのに、
あおいはただの大親友と思ってるみたい。
はぁ、こっちに振り向いてくれたらいいのに、、
『ねぇねぇ知ってた?!秋の方が恋叶いやすいんだって!!』
私が言った時、私の好きな人は何か考えてるようにして返事をしなかった。
そう、何を隠そう私は、大親友の桜のことが恋愛的に好き。
でも、返事をしてくれなくて、ちょっと心配になった。
『桜 、 ? どーしたの 、?』
かわいい笑顔でこっちを見る桜。
「全然っ、!なんでもないよ笑 私も恋、叶うといいなぁ、、笑 」
『ねぇ!早く好きな人教えてよ〜!!』
「秘密だもん笑」
「ねぇいーじゃんかぁ〜!!」
「だぁめ 笑」
『ちぇ〜、、、』
好きな人、教えてよとか、言ってるけど、
ほんとは知りたくない。
桜は多分、女子の私の事なんか好きだとか、思ってない。
はぁ、こっちに振り向いてくれたらいーのに。
※この物語は、あるネッ友の子の実話もちょこっと入っています。後は妄想です。
【大事にしたい】#5
人間誰しも、自分が大事にしたいものはあるだろう。
その大事なものは、みんなそれぞれ違う。
だから、誰かの大事なものを笑うなんて、
絶対に、してはいけないこと。
自分が大事なものは、大事と言っていい。
自分が好きなものは、好きと言っていい。
自分が嫌なものは、はっきり嫌と言っていい。
溜め込まないでね。