やわらかな光
やわらかな光
はげしい光
闇の中の光
キャンバスに表したい
異端といわれようと
未完成といわれようと
刻々と変わりゆく光
雲
自然全ての事象を切り取りたい
「印象派」
ーー19世紀後半のフランス・パリで起こった芸術運動ーー
鋭い眼差し
彼は、鋭い眼差しで、自分の「獲物」を
見つめる。
シャブ、フック、ストレート、アッパー。
休憩を挟み、延々と続ける。
「人生みたいなもんだ」と、彼は言う。
「問題は次々にやってきて、
次々にそれを片していくだけだ」と。
高く高く
高く高く
遠く遠く
早く早く
強く強く
誰よりも
そう思って生きてきたけれど
今
低く低く
近く近く
遅く遅く
弱く弱く
誰よりも
そうやって生きていきたい
子供のように
私は母に愛されなかった。
愛されなかった子。
そのことは、常に私の根幹を傷つけてきた。
母にさえ 愛されなかった私が 人を
愛せるのか
愛されるのか
私を苛(さいな)む、呪文。
全ての人間関係の基本である親子関係
それに失敗したという思いが私にはある
私は、認めたくなかった。
おかあさんだって つかれているのよ
きげんがわるいだけよ
おかあさんには
おかあさんのじじょうがあるのよ
私は、そう思い込もうとした。
母に 抱きしめられなくて
母の 温もりが得られなくて
母に
拒絶されて。
わたしは さみしいのだと
わたしは かなしいのだと
わたしは あいされたいのだと
その気持ちを押し殺した。
わたしは
わたしは
わたしは
ずーっと
時間を巻き戻し私はわたしを抱きしめにゆく
カーテン 放課後
放課後、教室の白いカーテンにくるまり、
誰か見つけてくれないかなあと想う
夕陽が落ちてゆく、もうすぐ闇が来る
そんな匂いに満ちた教室
きみの足音が近づく、
きみってわからないのにわかる
カラカラ…パタン トテトテ
カラカラ…パタン トテトテ
見つけてくれる人がいる
その安心感で眠くなる
「カラカラ」