私だけ
わたしだけ
わたしだけ
とくべつ
かみさまに あいされてるの
お肌は ふんわりと白く
頬は バラ色
爪も ぴかぴか
声は 鈴を転がすよう
長い長い まつ毛に
縁取られた 瞳は
奥に銀河が見えるって言われるの!
こんなわたくし
かみさまに あいされてるって
わかるでしょ?
お父さまも お母さまも
わたしに首ったけ
ああ なんて人生は素晴らしいの!
ーーーーくだらない
そう呟いて
幼い頃 憧れた 物語の 表紙を 閉じた
遠い日の記憶
ボクはお母さんと集落から外れた
掘立小屋に住んでいた
お母さんは目が不自由でさ、
何をするにもボクに頼ってくれる。
木の実拾いに出る時や
果物取りに行く時
水汲みに行く時
ずっと手を振ってくれてさ。
「帰って来たよー」っていうと、
ほっとした顔して出迎えてくれる。
お母さんは凄いんだ、目が不自由なのに
編み物や土器作りが得意。
お父さんは、知らない
ボクの小さい頃から居ない。
ボクは小さい頃、病気?に
かかったみたいで、
人よかちょっと小さいけど、元気だよ。
寂しくないよ?
着てるものは何年も着ている
鹿革の一張羅だけど
友達は虫や小鳥や…
こんな楽しい日々が
いつまでも続くといいな。
〜縄文時代はおよそ13000年くらい前から
2300年くらい前まで、約1万年間続く〜
空を見上げて心に浮かんだこと
彼は一人の女性を好きになり
妻として迎え
子供も生まれたが
やはり自分の生き方を貫こうと離婚
しかし
元妻も子供も「全力で愛す」
ここが伝わらなかったか
メディアが伝えようとしなかったか
私たちが受け取らなかったか
彼は赤の他人だ
私の人生に
これからも今までも関わることはない
けれど
空を見上げて思う
この胸の痛みは何だ
この悲しみは何だ と
終わりにしよう
もう、終わりにしよう
自分をこっそり痛めつけることも
誰かの呪いの言葉を信じることも
他人のご機嫌を伺うことも
偽物の笑顔で取り繕うことも
これからは
自分を
今までそうやって生き延びて来た自分に
OKを出して生きることを
始めよう
手を取り合って
のりこえる
いつか ふりほどく
人生は双六だ
運命を天に任せ
出た目の数しか進めない
時に一進一退
後帰りも大ジャンプも
難関お題も大アリで
そんな時 傍らにいるあなた
でもきっと一緒には上がれない
いつか一人になる
でも今は 手を取り合って