※前回のを読んでから一読するのをおすすめします
優しくて誠実なあなたを
私は不幸にしてしまった
ごめんなさい
私を庇ったせいで
あなたに取り返しのつかない
怪我を負わせてしまって
でもね
あなたを不幸にするばかりの私だけれど
それでもこれだけは想わせてほしいの
私は
【誰よりも、ずっと】
あなたのことを愛してて
今も変わらず愛し続けてるって
美しくて聡明な君は
僕なんかにはもったいない
僕はお金もなく学もないし
昔あった事故のせいで
顔も醜く歪んでる
君を幸せにできる甲斐性なんて
これっぽちも持ち合わせてはいないけれど
たったひとつだけ
君に捧げられるものがある
僕は
【これからも、ずっと】
変わらずに君のことを愛し続ける
それだけは絶対に約束できるよ
休憩時間も忘れるくらい
がむしゃらに頑張る日々が
毎日毎日続いていた
ようやく抱えていたものが一段落ついた
ある日の帰り道
ふと視線を上げれば
地平線へと沈んでいく
オレンジ色の夕日が目に止まる
きっと昨日も変わらずに
沈む夕日はそこにあったんだろうけど
いま自分の目に映った夕日が
見たこともないくらいに眩しく思えて
ああ僕はもう休んでいいんだと
自分に優しくしていいんだと
安心したら視界が滲んだ
【沈む夕日】
君の目を見つめるといてもたってもいられなくなった。
まるで自分の汚い部分が全て見透かされているようでたまらなくなったのだ。
だから君を殺した。
これでもう怯えなくて済むと思ったのに。
どうしてだろう。
君と同じ目をした人間がそこらじゅうにいるんだ。
【君の目を見つめると】
かつて星空の下で語り合った彼らは
今頃どうしているのだろうか
それぞれの道を歩み始めてから
長い間連絡さえもとっていないけれど
いまもこの同じ星空の下で
この同じ星を眺めながら
あの夜に語った夢を
変わらず追っているのだろうかと
そう思いを馳せていたら
小さな流れ星が
空からひとつこぼれ落ちた
【星空の下で】