Yushiki

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7/6/2025, 10:55:48 AM

見上げたこの空の向こう側に
まだ見ぬ誰かがいる

見上げたこの空の向こう側に
まだ見ぬ誰かに出会った私がいる

きっとこのどこまでも続く空の下で
私たちは繋がっている

顔を上げればいつだって
出会うべく人に巡り会えるんだ



【空恋】

7/5/2025, 4:16:26 PM

海辺に残されたままの私は
どこにも行けなくて途方に暮れていた

この海は世界のどこにだって繋がっているのに
行きたい場所も
渡っていきたい想いも
何もないなんて
なんと虚しいことでしょう

寄せては返す波の音が
足先を擽るように撫でたかと思えば
気を引く振りをしてあっさりと海へ帰っていく

薄情だな
なんて拗ねていたら
優しく寄り添うようにまた返る

気まぐれさを隠しもしない

ああそうか
きっとこのくらい自由に誰かを置いていって
きっとこのくらい自由に誰かに優しくしていいんだ

波音に耳を澄ませてみたら
どこにも行けないと思っていた私は
すでにここに来ていたことにようやく気付き

次はどこへ行こうかなんて
明日のことを考えている



【波音に耳を澄ませて】

6/5/2025, 1:03:27 PM

嫌なことがあった
顔を上げるのすら億劫なほど打ちのめされた
今日の天気はあいにくの雨で
気持ちは沈むばかり

ようやく晴れた雨上がりの帰り道
俯くわたしの目に映ったのは
綺麗な青色

上を向ける人しか出会えないはずの景色が
ふと飛び込んでくる

自分には遠く手の届かないと思い込んでいた
雄々しく澄んだ広大な空は

実は案外近かったのかもしれない

揺蕩う水面に映る空の下で
私が笑っていた



【水たまりに映る空】

5/20/2025, 10:24:51 AM

 燻らせた紫煙にのせて吐き出した
 もう取り戻せない後悔の日々
 伝えられなかった君への想い
 
 いつかはとばかり言い訳を並べ立てて
 叶えられなかった理想の自分

 せめてこの青い広大な空になって
 
 いまの俺を見ていてくれ



【空に溶ける】

3/1/2025, 4:20:49 AM

あの日の温もりなんて

もう忘れてしまったよ

だって

思い出すと悲しいもの

もうあの日には戻れない

君をもっと
抱き締めてあげたかったのに
優しくしてあげたかったのに

なんで私ばっかり
温かくして貰っちゃったんだろ



【あの日の温もり】

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