8/30/2024, 9:49:33 AM
僕と彼女の間に言葉はいらない、ただ…
ただ…君の声が聞けなくなるのは………。
一筋の涙を零した青年。
青年は透明な棺に色とりどりの花を敷き詰める。
彼女と花の隙間ができないように。丁寧に。
「やっと処理が終わって綺麗な''ガワ''になったね。君の瞳は何色がいいかな?
特注して宝石で目を作るのでも素敵だよね。
おやすみ。僕だけのお姫様。」
青年は彼女にキスをして棺の蓋を閉める。
【言葉はいらない、ただ・・・】
8/25/2024, 8:45:28 AM
90点をとった。
かけっこは2位だった。
模試でも上位だよ?
……兄には負けるけど。
どうして
『お兄ちゃんはいつも100点だった。
かけっこも1位だった。
模試もお前よりいい成績だった!』
なんて、罵られなきゃいけないのだろうか。
頑張っても頑張っても、兄の背中を見るばかり。
【やるせない気持ち】
8/16/2024, 12:46:45 PM
かけっこで1位を取った。
テストは毎回100点だった。
県内有数の頭の良い中学に入学した。
「教育費に何百万注ぎ込んだ。」
大学付属の有名な高校に入学した。
有名大学の家庭教師に見てもらっている。
有名医学部に在籍している。
「うちの息子が。」
【誇らしさ】
8/6/2024, 6:28:15 PM
「よし!やっと外に出られる!」
そう思って僕は羽化したのに。
とてもじゃないけど鳴いていられない。
羽が焼けちゃうんじゃないか!?ってぐらい熱い。
折角外に出られたのに……。
次はたくさん…そとにで…………………。
ーーーーーーーーー。
グシャッッ
【太陽】
7/31/2024, 3:25:43 AM
この汚い世界。
君にはどう映るんだろう?
その澄んだ瞳は、僕と同じものを見ているのか。
……僕には想像もつかないものが見えているのか。
【澄んだ瞳】