おめでとう、おめでとうごさいます。
今日はたくさんの人に言われるこの言葉。
まだ成人って言われても実感湧かないな。
子供って言われたら
大人だって言いたくなるけど
大人って言われたら
まだ子供だって言ってしまう。
子供のように自由でいたいけど
大人のようにかっこいい人になりたい。
─────『子供のように』
揺れるカーテンがとあるシーンに重なった。
カーテンにくるまって
ウエディングベールみたいでしょって
「それ成田君がやる?
やるなら私でしょ性別的に」
「いいじゃんいいじゃん。
やってみたかったんだもん。
どう、花嫁に見える?」
成田君はいつも読めない。
外見はとっても整っているし
中性的って言われたらそうかもしれないけど
なんで今そしてなんで私に聞いてくるんだって
彼のことを知らないからわかんない。
「似合ってると思うよ。花嫁」
「じゃあさ、俺にプロポーズしてよ。」
冗談言わないでって思う。
綺麗な顔でそう言われたら
本気になる可能性だってゼロじゃないのに。
風がカーテンを揺らす。
日が暮れる。
オレンジ色に染まっていく成田君と私。
2人のプロポーズは
もう誰にも教えてあげられないくらい
成田君に向けた言葉になってしまった事は
彼には絶対に言えない。
─────『放課後』
カーテンを開けて
窓も開ける。
肌に触れる冷たい空気が
気持ちがシャキッとして好きだ。
寝巻きはまだ薄くて寒いから
上着を羽織って外に出る。
カーテンが揺れる気持ちがリセット出来るみたいで
私は大好きだ。
今日も頑張っていきたい。
─────『カーテン』
いつか見たあの日の涙の理由を知りたくて
僕は静かに彼女を探す。
─────『涙の理由』
「ワタクシ、アナタのことスキなんですよ。
あなたを見ると久しぶりにココロオドルんです。
ちゃんとサけてくださいね?
1度でシヌなんてツマラナイですから。」
僕はきっと、いや絶対に
ヤバい奴に好かれてしまった。
こんなバケモノ産まれた時から1度も見たことがない。
でも僕も楽しいと感じる。
案外僕も心踊っているのかも。
そっちこそすぐ死ぬとかしないでね。
─────『ココロオドル』