ぼくの探検日記
ママはいつも笑顔でご飯をくれる。
ぼくのママは料理するところに入る
ママを追いかけると怒ることを知った。
パパの仕事部屋の扉は重かった。
力を込めて頑張って入ったのに
パパは僕を見たら直ぐに席を立って
ママのところに戻されるんだ。
今日のぼくは音のなるぬいぐるみを仲間にして
冒険を始めるんだ。
─────『力を込めて』
「またあの日を思い出して居たの?」
彼は頷いてそのまま顔を上げることはなかった。
「過ぎた日を想うのは終わりにしない?」
「あぁ」
彼はあの日に囚われすぎている。
「私もあなたも屋上に出た時には
彼女は落ちていたのよ。
もう手遅れだったの」
「わかってる
わかってるからもう話さないでくれ」
彼はいつまで囚われ続けるの。
─────『過ぎた日を想う』
いつ見たってどこの星が繋がって
何座になるのかは分からないし
だいたい夏の大三角形とか冬の大三角形とかも
きっとこれだろうみたいな感じで眺めてるから
よく分からない。
でも星座占いは好きだ。
星座が今日の運勢を左右するなんて
おかしな話だけど
そういうのは上位なら嬉しいし
下位なら嫌だなって思ったり
朝イチのモチベーションをはかるのが
習慣になっている。
今日の星座は何位だろう
─────『星座』
─踊りませんか?
なんて聞かれてないし
答えてないのに
何故かいけ好かないあいつと今踊っている。
ダンスのステップも知らないから
あいつに振り回されるし
どう見ても私は踊ってるとは言えなかった。
いろいろムカつくし
踊れないからみっともない感じがして
悔しくてあいつの足を踏みまくる。
それでもあいつは嫌な顔をしない。
それもまたムカついて
あいつの傍から離れたくて
手を離そうとするけど
あいつは手を離そうとしてくれなかった。
あいつはいつも私の嫌がることをする。
私のイラつきとは反対にあいつは
今日1番の笑顔を見せて居た。
─────『踊りませんか?』
また巡り会えたら私は嬉しいけど
君は違うみたいだった。
あなたは誰かを想ってるようだった。
それが誰かは分からないけど
その方と君が巡り会えたら
いつか私を見てくれるかな。
─────『巡り会えたら』