Na

Open App

「またあの日を思い出して居たの?」

彼は頷いてそのまま顔を上げることはなかった。

「過ぎた日を想うのは終わりにしない?」

「あぁ」

彼はあの日に囚われすぎている。

「私もあなたも屋上に出た時には

彼女は落ちていたのよ。

もう手遅れだったの」

「わかってる

わかってるからもう話さないでくれ」

彼はいつまで囚われ続けるの。





─────『過ぎた日を想う』

10/6/2024, 11:15:13 PM