顎を伝う雫すら彼をより美しくしている。
前世でどんな徳を積んだのかはたまた
神様が利き手で作ったのか
それくらい彼は美しい。
かっこいいとかイケメンとかで表しちゃいけないくらい
綺麗な顔をしている。
そんな彼は同じクラスの男の子。
窓際の席に座る彼を
私は密かに見つめてる。
彼の横顔も日光に照らされて
綺麗だった。
明日も明後日も彼に会いに学校に行く
─────『雫』
私には何もいらないよ。
他の子にしてあげてよ。
なんて私は平気なフリをしてみんなの輪から離れた。
何もいらない
そう私は何もいらなかった。
ここは大好きだけど学校に行くとここを嫌いになる。
所詮子供のからかいだけど
私はそんなのやめて欲しいと思ってる。
まぁでも施設の子ってだけでバカにしてくるのは
脳みそ足りてないんじゃないなんて
心の中で思ってしまってる私。
綺麗な心なんてないし
きっと冷めている人なんだと思う。
だから何もいらない。
でも本当はみんなに愛されたい。
他の子みたいに甘やかして欲しいな。
─────『何もいらない』
もしも未来が見れるなら私は
将来何になってるのかみたいかな。
もしも未来が見れるなら
某ネコ型ロボットが居るような世界に
なっているかみたい。
もしも未来が見れるなら
どんなアニメが大ヒットしてるのかをみたい。
もしも未来が見れるなら
いい未来を見たいかな
────『もしも未来が見れるなら』
俺の世界は無色だった。
こんなつまらない世界を生きて
なんの意味になるのか俺は分からなかった。
毎日毎日同じことをしてほんとにつまらない。
そんな世界を生きていいことはあるのだろうか。
そんな無色の世界から色をつけてくれたのは
アイツだった。
アイツは優しいと思う。
いつだって俺を認めてくれて
いつだって俺を包み込むような優しさがあった。
─────『無色の世界』
もう桜は散ってしまう。
桜はみんなに飽きられる前に散るなんて
素敵だと思わない?
もう暑い夏が来てしまう。
今年の夏は暑くしすぎないでよ。
─────『桜散る』