この場所で
僕は君を待っている
ずっと。今までも、これからも
君と約束したこの場所で
いつも待っている
君が来ないこと
理解してはいる
だけど
僕は君を待っている
待つことを諦めてしまったら
君がいなくなってしまつたこと
認めることになってしまうから
君を失って
心に大きな穴が空いたまま
僕は来ることのない君を
ずっと待ち続ける
誰もがみんな
誰もがみんな、生きている
幸せを感じていても
不幸のただ中にいても
誰もがみんな生きているし
生きなければならない
誰もがみんな、いつかは死ぬ
どんなに有名な大物でも
何者にもなれなかった自分も
始まりあればいつかは終わる
それは誰にも等しく訪れる
誰もがみんな、生きて死ぬ
だから、日々を楽しく過ごしたい
後悔ないように
辛いことも乗り越えてゆけるように
生き方は、人それぞれなのだから
花束
赤い薔薇にピンクのガーベラ、かすみ草
君が好きな花を選んでまとめる
包も君が好きなピンク色にして
赤いリボンを結ぶ
君のためだけに、君のことを思って
この花束を作ったんだ
君は喜んでくれるかな
どうしてって不思議そうな顔をするかな
そうだよね
今日は別に君にとっても僕にとっても
特別な日という訳では無い
それでも思い立ってしまったから
受け取ってほしいんだ
君はただ
面白い人ねって
笑ってくれれば、それでいい
スマイル
僕の記憶の君はいつだって笑顔だ
どんなに辛いことがあったって
落ち込む僕の顔を叩いて笑うんだ
「ほら、スマイル、スマイル」って
僕の記憶の君はいつだって笑顔だ
あの時、君はとても辛かっただろうに
そんなこと、全く感じさせずに
「大丈夫だよ」って笑っていた
僕の記憶の君はいつだって笑顔だ
笑顔で僕に笑いかけて
「ほら、スマイル、スマイル」って
そう、言うんだ
でも、笑えないよ
笑えるわけないじゃないか
もう君は、僕の記憶の中にしかいない
どんなに取り繕って笑顔を浮かべても
こみ上げてくる涙は止まらない
どこにも書けないこと
ノートを広げてペンを取る
ゆっくりとペン先をノートに近付けて
しばらく考え込んで
やっぱりペンを置く
どうしても、書けない
こんなノート誰も見ない
わかっているけど
もし明日自分の身に何かあれば
部屋を整理しに来た親に
見られてしまうかもしれない
この秘密
書き記しておきたいのに
結局、どこにも書けなかった