雪
舞い降りる白い妖精に歓声を上げる君
北の国では珍しいものではないのに
それでも君は無邪気にはしゃぐ
明日には街は白く染め上げられるだろう
今ははしゃぐ君も
歩きにくい滑ると文句を言うだろう
雪はふわふわひらひらと舞い続ける
君はふわふわくるくると舞い踊る
僕はそんな君と雪を穏やかに見つめている
君と一緒に
やりたいことがあるんだ
よければ君に手伝ってほしい
君と一緒にやったほうが
きっと楽しい
美味しいお店があるんだ
よければ君に来てほしい
君と一緒に食べたほうが
きっともっと美味しい
君のことが好きなんだ
君も同じ気持ちなら嬉しい
君と一緒に過ごす日々は
きっとずっと幸せになれる
冬晴れ
外に出た瞬間眩しさに目が眩む
見上げた空は青く雲一つない
夕べから降り続いた雪は道一面に積もり
陽の光をきらきらと反射している
気温の低さも相まって
全てが透き通った幻覚のような光景だ
白い息吐きながら雪かき分けて歩く
天気は良いがとにかく寒さが身にしみる
あんまり待たせては君に申し訳立たない
今日は絶好のデート日和だ
早く君を迎えに行こう
きっと今日の君も
眩しくてきらきらした冬晴れだ
幸せとは
あなたは幸せですか?
クラスで成績トップだったあなた
有名企業に就職したあなたは
いつの間にか同僚と結婚して
子持ちの母になっていた
誰もがうらやむような
お手本のような幸せ街道まっしぐら
なのに
幸せそうに見えないのはどうして?
私は幸せに見えますか?
勉強できなかった私
就職できなくていつまでもフリーターな私
毎日ギリギリの暮らしだけれど
好きなものを見つけて
一緒に語れる仲間がいて
毎日がとても楽しい
幸せなんて人それぞれ
だからせめて
日々に幸せを感じて生きていきたい
日の出
緊急対応に追われ一段落ついたときには
もう長い夜が明けようとしていた
思い立って時間を確認して
山の上へと車を走らせる
街とその奥に広がる海を見渡せる公園
いい時期には混み合うらしいが
今日この時間はさすがに貸し切りらしい
寒さに手を擦りながら車を降りると
待っていたかのように
海がほんのりと明るくなる
こんな光景を見れる日もなかなかない
頑張った自分へのご褒美のように
景色は綺麗に輝いていた
今日はいい日になりそうだ