冬休み
雪の向こうに君を見る
君は手を振って僕の手を取る
今年のタスクはもうおしまい
掃除もしたし勉強も少しお休み
しばし君と雪の中
はしゃぎまわりたい
たくさん遊んでたくさん休んだら
また新しい日常に戻っていくのだろうけれど
今はただ
全部忘れて満喫したい
手ぶくろ
君の手を包み込む
冷えないように守ってあげる
僕はいつだって君と一緒にいる
君をあたためる
僕には双子の兄弟がいる
あいつも君をあたためている
あいつは右手僕は左手
大事にされるのはいつだってあいつで
僕はちょっとだけジェラシー
君に大事な人ができた
君はその人の手を取るために
あいつを外してポケットにつっこんで
君の手はその人のポケットに入った
あいつのことちょっとだけ可哀想に思うけど
僕のことなんてガン無視ですよね?
僕たちは今日も君の手をあたためる
自然に当たり前のように
だけど僕たちは
君のことが大好きなんだ
君は知る由もないだろうけど
変わらないものはない
久しぶりに通る街並みは
ずいぶんと記憶と違っていて
知っているお店の方が少ないくらいだ
街並みが変わっていくように
人も、心も、生活も変わっていく
それは進化なのかもしれないけれど
寂しさや切なさがついて回ることもある
変わりたくない、変わってほしくない
どんなに思っても駄々をこねても
変わらないものはない
変化を受け入れながら
人は前に進んでいくしかないのだろう
クリスマスの過ごし方
ほんの少しだけ残業して会社を出ると
街は華やかな光に溢れていた
今日はクリスマス
道行く人たちも皆浮かれた雰囲気である
残念ながら自分にはなんの予定もない
今日はもちろんのこと
イブだって普通に仕事をして
普通に帰ってカップ麺を食べて
寝て起きて仕事に行ったんだ
一緒に過ごす恋人はもちろん
家族だっていない
当然サンタさんだって来ない
立ち寄ったスーパーで
半額シールが貼られたケーキが目に止まる
よく見るとお肉やサラダも半額になっていた
せっかくの機会だしフードロスにもなる
たまには自分も浮かれて過ごしてみても
いいのかもしれない
イブの夜
寝静まった夜にひとり
蝋燭の火を見つめながらホットワインを傾ける
昼間のパーティーの賑やかさもあって
ひときわ静かさを感じる
パーティーの片付けもした
子供たちの枕元にプレゼントも置いた
何にせよ今日の仕事は全て片付いた
ここからは自分のためだけの時間だ
自分で自分に
メリークリスマス