木弓るん

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8/15/2023, 10:33:17 AM

夜の海

闇の中、聞こえるのは波の音だけ

ザザ……ザザ……ザザ……

何かに呼ばれたような気がして
前へ、足を動かす

目の前はただの闇
波の音だけが、静かに誘う

ザザ……ザザ……ザザ……

足元が柔らかくておぼつかない
だけど前へ…前へ行かなければ

何かに取り憑かれたように足を動かす

ザザ……ザザ……ザザ……

波の音が、暖かく包みこんでくれる
そんな気がして

海よ、こんな自分でも受け入れてくれますか?

8/14/2023, 10:20:18 AM

自転車に乗って

空が青く、風が気持ちいい
こんな日は
自転車に乗ってどこかに行こう
近くのショッピングセンターでもいいし
ちょっと足を伸ばして
海が見える公園に行くのもいい

坂道を登るのは大変だけど
一度上まで行ってしまえば
後は両足を広げて
ただ風を感じるだけ

自転車に乗ってどこまでも行こう
もしかしたら
新しい出会いがあるかもしれない

8/13/2023, 11:49:43 AM

心の健康

君はいつだって元気だ
君は笑いながら言う

好きなものを持ったほうがいい
複数。多いほうがよい
趣味、推し、打ち込めるもの

実際君は
いつも楽しそうに好きなものを語り
たくさんの物事に打ち込んでいる

それが君の、心の健康の元らしい

僕の存在も
君の心の健康になっているかい?

僕にとっては
間違いなく君の存在は
心の健康になっている

8/12/2023, 10:57:10 AM

君の奏でる音楽

遠くから微かに聴こえるメロディ
良く知っている

幼なじみの君が
よく奏でていた曲

あの頃はたくさん一緒に遊んだ
この曲を奏でる君を見てきた

今はもう
君と一緒になることはない
君を見ることはない

ただ
たまに君の奏でる音楽を
遠くから聴くことしかできない

8/11/2023, 10:45:30 AM

麦わら帽子

店先で、ふと目に留まった帽子
夏らしく編まれた本体に
赤いチェックのリボンが巻かれている

きっと似合うだろう

君の姿が思い浮かぶ
気が付いたら、袋を手に店を出ていた

ベンチで待つ君の後ろ姿
そっと袋から帽子を取り出して
君の頭に乗せる

君はびっくりして振り向いて
僕の顔を見て頬を膨らませる

やっぱり、良く似合う

伝えると君は顔を真っ赤にして
近くのガラスで自分の姿を見て
嬉しそうな笑顔に変わる

麦わら帽子のつばを両手でつまんで
くるりと回って
僕の腕を取る

じゃあ、デートに行こうか

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