身体が浮遊感を覚える。
(何だろう、この感覚)
ふわふわした、は何だか違うな。ぽわぽわした、も違うな。ましてやふわぽわなんてもっと違う。
言葉で表すことが存外難しいこの感覚に今から名前を付けようと思う。
『夢と現実』
人間って、時たま凄いよね。
夢の中でうつつを抜かしていたら、いつの間にか現実で過ごしているんだよ。これを凄いと言わず、なんと言えば良いのかってね。
別に、貶してる、馬鹿にしてる、なんて言わないさ。僕は本当に凄いと思ったんだ。純粋に、心の底から。
だけどさ、僕思うんだ。人間ってそういう現象、というのかな。そういうのに名を付けないよね。僕が知らないだけで、きちんと調べたら名が出てくるのかもしれない。でも僕は調べるとか、探すっていう細かい作業がどうも苦手だからさ。面倒だしね。
そういうことだから、僕が新たに名付けようと思うんだ。幸いにも、この世界には人っ子一人いやしないみたいだしね。この世界は、僕だけの世界ってこと。ちょっぴり寂しい時もあるけど、それなりに楽しくやってるよ。
話が逸れたね。
何の話をしていたんだっけ。
「あぁ、そうそう。名付けだったね」
何が良いかな。可愛らしい名が良いかな、かっこいい名が良いかな。それとも面白い名が良いかな。
「うーむ、悩むなぁ……」
「じゃあこんなのはどうかな、_____」
「それだとそのまんま過ぎて、ちっとも面白くない。もっとネーミングセンスというのを磨いてから出直してもらおうか」
「ははっ、何年になるやら」
あれ。僕は今、誰と話してたんだろう。
すぐに出来るようで、出来ない。
簡単に切り捨てられそうで、そう易々とは切り捨てれない。
『 現実逃避』
今日も僕は現実に生きている。
朝から晩まで、或いは僕の意識が明日へと移動するまで。
生きていれば良い事も、悪い事も沢山起きる。
僕がもう要らないと言っても、それは容赦なく僕に襲いかかってくる。
いつになればこの苦しみから解放されるのか。
それは誰にも分からない。
いつ開放されるかも分からないこの苦しみを、一生という重荷を抱えながらこの先も歩んでいかなければならない。
それでも僕は今日という日を生きている。
何度この現実から逃げようと思ったか。
何度この現実を捨てたいと思ったか。
今は数える気力すらない。
いざ、逃げようと試みても立ち塞がるのは罪悪感。
他の皆んなは逃げずに頑張っているのに自分だけ逃げていいのだろうか。
そんな思いが頭の中でぐるぐると半永久的に回転してしまう。
そのため、簡単には逃げることが出来ない。
僕は逃げたくてしょうがないのに、周りが、僕自身の心が、それを許してはくれない。
だから僕は今日も現実逃避をせず生きている。
僕は君の命になりたい。
ふと、君を見ていると頭に思い浮かんだこの言葉。
叶うことのない僕の願いに君は口を閉ざす。
それでも僕は続ける。
1度だけでいい。
君の目となり足となり、身体となり。
今までにないくらい、幸せな体験がしたい。
だからお願いだ。
何度僕の願いを口に出そうが、君は人形の様に喋らない。
どうして僕の願いは君に届かないの?
なんで、なんでなの?
______ピッ、ピッ
規則正しい機械の音が今日も君を覆う。
君は今、どう思ってるの……?
今日、新たな命が生まれた。
今日も、新たな命が生まれた。
毎日、毎日、どこかで新しい命が生まれていく。
生まれる場所はそれぞれ違う。
病院だったり、自然の中だったり……。
どこで生まれたって同じ命。
小さな小さな命。
違いなんてものはない。どの命も失くしてはならないモノ。
あなたは大切にできますか?
『愛してる』よりも『好き』を欲す
なんで僕の周りは何の感情も入ってない告白ばかりしてくるの?
どうして顔や親だけで告白してくるの?
どうして僕の中身は見てくれないの?
どうして僕の本当の姿をその瞳に写してくれないの?
「もう、嘘の"愛してる"なんか聞きたくないよ……」
いつか本当の『好き』を伝えてくれる人に出会えたらいいな