たまには良いよね。
「お前って、人前だとずーーーっと真面目だよな。休まねぇの?」
委員会の片付けや次の計画とかを立てている時に、向かい側に座っていた同じ委員会の副委員長の奴に言われた。
別にこれが真面目とは思ったことがなくて、普通としか思ってなかったから、逆に疑問に思った。
「休んではいる。寝る時。」
「そーゆー事じゃないんだよなぁ…たまには人前でもグダってしても良いんじゃねぇの?」
「でもなぁ…そういうの慣れてないし。その時自分を誰が見てるかわからないしね。」
「へーーー…、お前って変な所で自意識過剰になるよなぁ…、変わってるなお前って。」
昔から親に言われてたし、思ってたのもあるから、何か自意識過剰って思われても言い返せないんだよなぁ…
「逆にお前は委員会の事とか、何にもしてなくない?」
「それゆったら俺何も言い返せないじゃぁ~ん。とにかく、休憩も大事ってこと!」
【バタンッ】
同じ委員会の副委員長の奴はそう言って、教室から出ていった。
「たまにはねぇ………、フッフッフ笑ここにマカロンを隠してて良かった…!」
自分は意外といつでも休憩出来る準備をしているんだぜ…!!
子供に優しくない
「あ"ー、早く帰りてぇ…」
俺は同僚と昼休みに公園に来た。
最近寝れてないせいか、ちょっとした事でも疲れてしまうようになってしまった。
俺はタバコに火を付けて、同僚と雑談をした。
「お前、そういやー、奥さんと仲直りしたのか?」
「一応は話し合って仲直りしたよ笑てか、タバコの煙めっちゃ来るんだけど笑」
最近こいつは奥さんと馬鹿みたいにくだらない事で喧嘩したと、相談をしてきた。
俺は特に奥さんが居るわけでも、彼女がいるわけでもない独身だから、そこの所はわからない。
「ねね!そこのおじさんたち!」
「んあ?」
俺達の所に小さな男の子が話しかけてきた。
そしたら、男の子は手を銃の形をして、俺達にやってきた。
「ばーん!」
同僚はコンビニ弁当を食いながらも、倒れるふりをしていた。
「う"あ"あ"あぁぁぁぁぁ」
俺は、取り敢えず現実を少年に教えることにした。
「はぁ…良いか?小僧。大人になったら、絶対そういう事を社会でするなよ?一瞬で…まぁ一部には好かれるだろうけど、皆から距離を置かれるから。」
俺が少年の頭を撫でたら、少年はボールを手に持ってどっかに行った。
「お前って本当に子供に優しくないよな。だから顔良くてもモテねぇんだよ。」
「はぁ?」
予定の多い月だね。
ねね!明日放課後遊ぼ!
"あ~、ごめん!明日買い物があってさ…"
ねーねー!明日こそ!遊べるでしょ!?!?
"笑笑そんなに遊びたいの?笑、ごめん!明日もちょっとした予定があるんだっ!"
明日でもう9月じゃん!8月遊べなかったんだからさ〜、明日こそ遊ぼーよー!
"ごめん。今月少し、「帰ってこられない」んだよね。本当にごめん!!"
だって私達…
「本当に2人って仲良いよね〜!付き合ってるんじゃないの〜?」
「別に。」
幼馴染だったらこの距離感は普通だと、私も幼馴染も思っていた。
だけど、周りから見たら普通の距離感では無いようだ。
「俺と付き合う予定だもんな〜?」
幼馴染の膝の上に座っている私に顔を覗くように、幼馴染は聞いてきた。
正直私は恋愛とかあまり興味は無い。
スマホをいじっている私は適当に返事をしておいた。
「そうだねー(棒)」
「男子の膝の上に乗るって、カップルとかしかやらない事だよ!友達でも出来ないなぁ…」
「幼馴染は違うんじゃない?私は別にこいつの事を"友達"としか思ってないし。」
私がそう言うと、"友達"の幼馴染の顔は少しだけ、不満そうな顔に見えた。
でも、私達はただの幼馴染で、"友達"でしょ?
ありがとう…ありがとう、
これが妻の口癖だった。
妻は「ごめん」より先に「ありがとう」を伝える人だった。
俺はそんな妻が何より愛していた。
何か人にしてもらったとき、ミスを庇ってもらったとき、俺はいつも見ていたんだ。
「ありがとう、ごめんね。」
妻は必ず人の恩は返していた。
だけど、その自分の価値観を人には押し付けなかった。
本当に俺の付き合いやすい人だった。
高校2年の頃、俺は屋上で彼女と約束したんだ。
「卒業したら結婚しよう。」
子供の時の小さな夢さ。
今となったら、金だのなんだのと考えてしまう。
だけど、子供はそんな汚い大人の考えなんざ全くもしないのだ。
その時だって彼女は、
「ありがとう、私、貴方が私の横を歩く日まで待っているわ。」
そう言ってくれたんだ。
本当に、俺の一生の宝物のような"幻想だった"。