いつも優しい、君が好き。僕のことを想ってくれる、君が好き。僕のことを考えて叱ってくれる、君が好き。
......だったのに
君は、違ったみたいだ。
さよならを言う前に
飛び出してきたことを後悔した
でも
言ったらもっと後悔する
君を諦めるしかないみたいで
「だめでしょ、あーくん」
もう、優しく叱ってもらえない気がして
#さよならを言う前に
やっぱ、ぶさいくだな
顔でかいし。鼻つぶれてるし。目はちっちゃいし。
...はぁ
鏡は嫌いだ。自己肯定感下がるし。自分に嫌気がさすし。...でも、もしかしたら急に、お姫様みたいになるかも...なんて、夢を抱いて見てしまう。
現実逃避なんて、最低だってわかってるのに。そんなマンガみたいなこと、起こらないってわかってるのに。
やっぱ、ぶさいくだな
顔でかいし。鼻つぶれてるし。目はちっちゃいし。
...はぁ
鏡は嫌いだ。誰一人、可愛いなんて言ってくれないから。自分だけでも自分のこと、みとめたいのに。鏡のなかだけでも、美しくありたいのに。
やっぱ、ぶさいくだな
顔でかいし。鼻つぶれてるし。目はちっちゃいし。
...はぁ
鏡は嫌いだ。みんなみたいに、誰かに認められたいのに。もう、無理なのかな...
「どうしたんだ、お前?鏡なんか見て。」
急に話しかけられた。知らないヒトだ。ちょっと、びっくりした。でも、心配の方が勝っちゃって
「いや...えと、...」
何も言えなかった。また、バカにされるかな...
「自分のこと、見つめてたの??なんで?見る必要ないじゃん」
「...っ」
まただ...またっ、バカに...されt
「...可愛いの、鏡見なくてもわかるのに」
「え」
「...はっ...ごめん、なんでもないっ...」
男の人、逃げ...ちゃった。でも
心は晴れやかだった。ふふふっと、えみがこぼれる。初めてだった
「ありがと、お兄さん」
目頭が、熱くなった
#鏡
自転車に乗ると思い出すのは
青春時代の記憶
自転車に乗って、旅をした
君の後ろに座って
2人乗りだ、ってはしゃぎながら
いつもより近い君の、温もりを感じて
心臓が高鳴ってるのを感じてた
また、会いたいよ
#自転車に乗って
失敗した。
友達は前に、「上手くいかないときもあるさ。上手くいかなくたっていい。」
と言ってくれた。
その言葉に、僕は救われた。
だからその言葉に、また甘えた。またちょっとだけ、適当にやるようになった。
自分を、責めなくなった。
そしてまた、
探偵が事件現場に到着し、5分ほどして言った。
「はぁ、わからないな...きっとこれは、はじめから決まってたことだったんだよ。神にでも召されたんじゃないのか?少年には気の毒だが、この男はどう殺されたのかがわからない。」
探偵は埋もれている人々の中君を見つめた。
君はそんなわけないだろ、と思った。運命とか、決まったこととかは信じないタチだからだ。どうしようもない気持ちになって君は言った。
「そんな曖昧なもので済ませないでくださいっ、この人、実は僕の兄なんですよ...!?」
探偵ははぁ、とため息を着いた。
「私にもわからないのだよ。不明なことが多すぎるんだ...」
「なんでですかっ、それを調べるのが探偵の仕事ですよねっ!?」
君は本気でキレた。兄が殺されて、それを"決まったこと"なんていう、大嫌いなもので片付けられたからだ。
「不自然なんだ。だって、死体に、何一つ欠けているものがない。骨ひとつ砕かれてないし、刺されてもない。毒も入っていなければ、血だってでてないんだ。人を殺す方法としては、もう...」
探偵は言った。
「絶対、信じないっ。僕は絶対犯人見つけるからっ」
君は、誓った
...君は気づかなかった。