風が運ぶのは
誰かの深いため息
誰かの微かな笑い声
誰かの泣き崩れる音
誰かの勇気を振り絞る声
誰かのあくび
誰かの目覚まし時計
誰かのどなり声
誰かの歓声と拍手
誰かの咳
誰かの歌う声
誰かの静かな寝息
みんなの心臓の音
世界で見ると、ちっぽけなこと。
でも、世界を成り立たせる、かけがえのないこと。
#風が運ぶもの
ひらり、はらり。
落ちてきた花びらは
初恋色。
#ひらり
「Hallo!my name is Emily!nice to meet you!(初めまして、私はエミリーです!)」
トクン
君の笑顔を見たとたん、僕の心臓が煩く鳴った。
「かわいい...」
思わずこぼれた言葉に、はっとして口を塞ぐ。誰にも、聞かれてないよな...
そっと周りを見渡す。一目惚れなんて...しかも、口に出してしまうなんて、きっと気持ち悪がられる。
そう思って恐る恐る振り返ったが、真剣に話を聞いていたり、寝かけだったりと、僕の方を見ている生徒はいなかった。
幸い、誰にも聞かれていないみたいだ。
「よかった...」
そう安堵していると、エミリーが僕のとなりに座った。先生の指示だ、多分。
心臓が、さっきよりも強く波打っていた。僕は、うまくエミリーの方を向けなかった。
すると、エミリーが僕の肩に手を置いて尋ねた。
「What is 『kawaii』?(かわいい、ってどういう意味なの?)」
「Cute!」
思わず大きな声が出た。まさか、さっきの独り言を聞かれていたのだろうか、、、嘘だよな?聞かれて、ないよな?そんなことが、頭をグルグルまわっていた。
じ、っとエミリーを見つめた。するとエミリーは、さっきの眩しすぎる笑顔で僕に言った。
「Thank you for saying I'm cute!(かわいいって言ってくれてありがとう!)」
僕はもう、これから先、心臓が持たないことを悟った。
#cute!
笑ったときに咲く、ヒマワリみたいな笑顔の、君が好き。
こんな僕にも、笑顔で話しかけてくれる、君が好き。
僕をかばってくれる、君が好き。
神様の手違いで、君と赤い糸が繋がっていたらいいのに。
__________ なんて、そんなこと思ってても振り向いてくれないから。
ちょっとだけ、頑張ったよ
ちょっとだけ、勇気だしたよ
君に、誉めて欲しくて
君に、もっと笑って欲しくて
君に、振り向いて欲しくて
君の笑顔は
僕の心に咲く、一番眩しい一輪の花。
#一輪の花
追記 最近思うんだけどさ、私の作品、ポエム率高くないか...?
このままだと黒歴史製造マシーンなんだが。
自分の想いを手紙に
ポエムみたいに綴って
誰かに渡すわけでもなく
便箋にいれて
ポチャン
海に行方を任せるのが好きだ。
消えるまで、海を見つめて
この想いが、知らないだれかに繋がったらいいな
__________ なんて、行きすぎた妄想をしながら。
#手紙の行方