たなか。

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5/4/2023, 3:59:36 PM

【大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?】

夜が遠くて、手が伸びなくてとりあえず呼吸を置いた。 届かなくてとりあえずあくびが出てきたんだ。どれだけ、手を伸ばせば届くとか。どれだけ、あくびをして待ち続けてば君が振り向いてくれるか、って。どれだけ、考えたんだろう。
「今日は、月が綺麗な日だよね。明日も晴れかな。」
「ね、月綺麗。今日は言わないんだね。」
さすがに諦めって言葉を知っていたから。さすがにもう砕かれる勇気はないから。君にもう悲しそうな顔させたくなくて。馬鹿かな、かっこ悪いかな。かっこつかないとか自分でも分かってて、どれだけ君が好きか自分が一番分かっているつもりだった。
「死んでもいいかもね。」
「変なこと言わないでよ。」
「変なこと、かな。」
隣に座る君との距離感は変わらない。手が少しだけ触れそうになる距離。それでも、届かない。
「月が綺麗なんてロマンチックだよね。」
受け取れなかった言葉に後悔しつつ、勇気に感動した。死なせてくれてもいいのにね。夢であっていいからさ。

5/3/2023, 3:59:08 PM

【「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった。その人のことを思い浮かべて、言葉を綴ってみて。】

忘れたくない、忘れられない。最後に出てきたのはごめんなさいで。ありったけのありがとうですら足りない。どれだけ伝えようとしても伝わりきらない大切がたくさんあるの。優しいって言葉だけでどうにかならなくて。それでも、後悔してないよ。私、今なら言えるかな。心の底からありがとうって。

5/3/2023, 3:24:34 AM

【優しくしないで】

そんな顔で見ないでよ。君の良い笑顔とか良い声とか見たくないし聞きたくない。結局同情だったんだろ。眼前に映る広告に対して心の中で悪態をつく。
「コンビニでも寄って帰るか。」
このお酒はいつもお疲れ様のため。このおやつはないとやっていけない気がしてしまうから。鍵の開ける音。時刻はとっくに深夜一時を回ってしまった。
「おかえり。」
「ただいま、美味そうなお酒じゃん。」
今日、あったこととか。聞かせたいこととか。いつからかそんな会話もなくなった。もしも、時計の針が巻き戻せるならそんなことにはさせなかったのに。笑顔でただいまって言って酒飲みながらお笑いに爆笑して。そんな風に出来るほど心に元気はない。
「母さんから連絡来てた。元気にしてるかって。」
「まぁ、元気なんじゃない?」
それ母さんに言いなよ、と笑われた。この人は気にしてないんだろうか。俺が言ったこと。無音にならないためのテレビが場を明るくしようとする。全く、優しくしないでほしい。
「まだ、怒ってんの。私がアンタ連れ出したこと。」
「全然。でも、連れ出したんじゃなくて誘拐でしょ。」
真面目な顔をしながらボケるなと言われて小突かれるのは何回目だろう。笑顔が不自然になってしまったのは誰のせいだろう。あの時、連れ出してなんて言わなければ君は今頃幸せになっていたかもしんないのに。
「相変わらず、この人と姉さんって顔似てるね。」
「そんな短期間で顔変わってたまるかって。あと、そんなこと言うのアンタくらいだよ。無理に戻れとか言う気ないから。ずっと、ここにいてもいいから。」
姉さんと呼べと言った若いおばさん。その優しさに甘えただけの俺。反抗期の時からうちの親は少しおかしい気がするなんて思い始めちゃって。芽生えた嫌悪感なんてものは収まることを知らなかった。
「よく、家出ること許してもらえたよね。甥っ子誘拐するような人なのに。」
笑って見せると少しだけ後ろめたそうに微笑んだ。実の姉が少しだけおかしい気がすると思っていたって誘拐した日に車の中で教えてくれた。
「いやぁ、私生活力ないからかなぁ。」
「はぁ、小間使いにしてらぁ。でも、同情なんだろ。」
心がチクりと鈍い痛みを訴えた。あの女優さんに似てる姉さんほとても美人できっと俺がいなきゃ恋人だって出来てた。
「小間使いにしてない! と思うんだけどしてたかな。あと、最後の方聞こえなかったんだけど。」
ほっとけないから仕方ないじゃんか。可愛い甥っ子にそんな顔させたくはないからさ。ぎこちなくでいいから笑ってよ。同情とかじゃなくてただ、幸せになれよって呪いとエゴじゃどうもダメらしい。

5/1/2023, 3:27:43 PM

【カラフル】

甘くて、口で遊ぶとカラカラ鳴った。カラフルなこの飴が一番好きだった。
「君がくれたから。」
君がくれたからこの飴が好きになった。優しい味で優しい色で私に色を付けた。私に春はまだですか。私の恋はどこですか。カラフルな色でカラフルな感情で私の顔を染めたんだ。

4/30/2023, 4:56:45 PM

【楽園】

いいから、早く来てよ。楽園へ連れていくため。君を甘い言葉で惹き付けた。花の匂いに誘われてくる蜂みたい。
「お馬鹿。」
「馬鹿じゃないもん、助けたくなったの。」
それで、ここに呼ばれるならきっと馬鹿。助けてなんて言ってなかったのに。君に見せたかった光は君が潰したんだよ。
「助けてって聞こえた気がしたの。」

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