NN

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6/9/2024, 2:42:00 PM

【朝日の温もり】
 
ここは落ちつく
周りは薄暗く、動くものはない
 
小さな明かり取りの窓からは、月明かりがうっすら差し込んで室内に静寂を与えている
それ以外にこの部屋は外とは完全に隔絶されている
 
 ああ、幸せだ
 
私のつぶやきは薄闇に吸い込まれていく
ここは静かで何もない
私はこの静寂を愛している
 
そういえば、数日前にこの部屋を訪れた少年はどうしているだろう
キラキラした目で私を果てない冒険の旅へ誘ってきた
かの少年は今頃どんな旅をしているだろうと想いを馳せた
 
まもなく夜が明ける
窓から差し込む白々とした光は、青く紫へ、暖かなオレンジ色へ変化していく

私がここから出ることはない

これから昇る暖かな太陽が
私の分まで、かの少年に降り注いでくれたらいいと思った
 

6/8/2024, 2:22:53 PM

【岐路】

体を壊すか
会社をやめるか

私の岐路

6/7/2024, 2:23:45 PM

【世界の終わりに君と】
 
「世界の終わりに柴犬と」のご主人のマインド好きだ

6/6/2024, 1:01:31 PM

【最悪】

 「イエーイ、大成功だな!」
金髪の男は興奮していた。
 「早く開けようぜ!」
 「ちょっと待てって、落ちつけよ」
革ジャンの男はボストンバッグをテーブルに置きながら金髪をたしなめた。
 「だってさー、俺、金塊って漫画でしかみたことねーんだよねー」
 「どうせすぐに現金に変えるがな」
長身の男が言った。
 「だからだよ、今のうちにしっかり目に焼き付けておかないとねー、じゃ、無垢なる乙女とご対面~」
そう言ってバッグのファスナーを開けた。
 「あっこら」
 「………」
 「どうした?」
 「…何これ?」
革ジャンが上から覗き込んだ。
バッグの中は生後数ヶ月の乳幼児が入っていた。
 「あ、赤ん坊…かな?」
 「無垢なる乙女は?」
 「…無垢なる…赤ん坊?」
長身の男は頭を抱えた。 
 「最悪だ」

6/5/2024, 12:38:24 PM

【書く練習】

 今日は手足が鉛のように重い
 仕事に行くか休むか、ギリギリまで迷った
 だが結局行ってしまう
 休む勇気がほしい
 
 頭はモヤがかかったかのよう
 肩が落ち、姿勢も前屈みぎみ
 足は重く、一歩踏み出すのも億劫で仕方がない
 
 顔の表情筋は1ミリも動かす気力もない
 そんな人間に人など寄り付くわけもなく
 仕事中は人と会話らしい会話をしていない
 
 こんなことを書いている自分が嫌いだ
 体調不良アピールしてるみたいで
 気持ち悪い奴だと思ってしまう
 
 こんな日は、薬をのんで寝てしまうに限る
 明日はきっと今日よりは幾分ましだと信じながら

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