どこかで誰かが笑っている。
どこかで誰かが泣いている。
どこかの誰かが今亡くなって、
どこかの誰かが今生まれた。
今日もあの人は朝から勉強をしていて
隣では友達と朝から大きな声でお喋りしてる。
きっと誰もがいつか非日常が訪れるのを考えて、
非日常が訪れると誰もが日常を望む。
当たり前を当たり前の顔で享受していく。
それを つまらない と誰かが吐き捨てた。
当たり前は保証されない。
普通の暮らしは保証されない。
それでも、
だからこそ、
今日も私は生きている。
明日も私は生きていく。
いつか君に話した夢の話。
君が話してくれた叶えたい目標の話。
まだ君は覚えているのかな。
今、君に先を考える余裕があるのかな。
君には見えなくなった明日。
いつも不安そうに君は俯いて時折後ろを振り返る。
大丈夫だよ。って私は君の背中を押した。
もう1人になんてしないから。
いつでも私はそばにいるから。
君に見えない明日の話も、
全部、私があげるから。
だからそんなに、怯えないで。
汚れた部屋、血だらけの体。
腐臭のする路地、ゴミだらけの地面。
スープに混じった虫、塩辛い料理。
香りのしない紅茶、甘いだけの菓子。
歩くと言われる罵詈雑言、投げつけられる石。
見つかれば死、息を殺して生きてるのは生?
人の願いを叶えた、代わりに得たのは汚れた金。
これが日常、これが地獄。
気分はまさに、___。
何も見えない暗闇を掻き分けて、
あるかどうかも分からない地を蹴って、
ひたすら我武者羅に走った。
走り始めてからもうどれくらい経つだろう。
地を踏む感覚はあるのに動いている気がしない。
それでも止まる訳にはいかないのだ。
どうして走るのかはもう覚えていない。
いや最初から確かな理由なんて無かった。
ただ走らなければならない、と
そう、思った。
止まったら終わる。
止まったら失う。
止まったら、再び走り出すことは出来ない。
強迫観念に似た何かが私を駆り立てた。
走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ走れ。
止まるな止まるな止まるな止まるな止まるな止まるな。
ふと、腕を掴まれた。
とても強い力で。
名前を呼ばれた。
とても大きな力強い声で。
その瞬間
落ちた。
真っ逆さまに。
まるで地面が抜け落ちたみたいに。
腕を掴んだ者も共に落ちる。
どこまでも深い深淵に。
腕を掴む力は未だ強い。
まるで二度と離さないと言いたげに。
ふと、思った。
私は、
もう
頑張れない。
ごめんね。
さよなら。
半袖きらい
腕出したくない。
暑いの嫌い。
汗かくの嫌い。
一生長袖で生きたい。