好きな星座ある?なんて聞かれたから、
私は空を仰ぎながら、「牡羊座かな、」なんて言う。
でも彼女は「ふーん」って。
あんまり興味がないみたい。せっかく答えたのにね。
「███ちゃんは?」
聞いてみたけど、応えてくれない。
そうだよね。
私は彼女の好きな星座なんて知らないんだもん。
空を見上げ思う、独りぼっちの夜。
題_14_星座
あの日、私はバスの事故で死んだ──と思う。
でも私は今電車に乗っている。
私は生きているのかな?
隣では、親友がすぅすぅと小さな寝息をかいている。
ひーちゃんは乗り物酔いしやすいから、寝るんだよね。
あのバスに乗っていた時も、そうだった。
ひーちゃんが、目を覚ました。
ひーちゃんは辺りをきょろきょろ見渡し、私と目が合う。
ひーちゃんに、腕を強く掴まれる。 痛い。
そのまま、引きずられて、ひーちゃんが移動中の電車のドアをこじ開ける。
だめだ。開けてはいけない。出てはいけない。
強い思いが私を急かす。でもひーちゃんの力に逆らえず、私は電車から放り投げられた。
目覚めると、白い天井。
全身が、ずきずきと痛む。
ひーちゃんは、終点まで行けたのかな。
題_13_終点
私達もそろそろ卒業だね、
何言ってんの、あと1年もあるじゃん、
そうだけどさ、あと1年だよ!?少ないよ!?
1年生の時は余裕こいてた癖に〜
2年は長いけど1年は短いの!
題_12_1年後
おばーちゃんは子供の時どんな子供だったの?
んー、そうだねぇ、家の手伝いをして、学校行って……
ふーん、そっかぁ、大変だったんだねぇ、
そうかい?今は農家の家も少ないからねぇ、
……そうだね、
今の時代、楽しいかい?
まぁまぁだよ。
題_11_子供の頃は
おめでとう!
えへへ、ありがと〜。
おめでとう!おめでとう!
ちょっぴり大変だったし、苦しかったけど、やってよかった!
おめでとう!おめでとう!おめでとう!
あれ、そっか聞こえてないもんね、後で教祖様にも伝えなくちゃ!
おめでとう!おめでとう!おめでとう!おめでとう!
おめでとう!
題_10_日常