日は西の彼方に沈みかけて
スマホの時計は18の数字を表示する
今日は日曜日な気がする
自分は金曜日に予定があったのに
金曜日どころか
土曜日にも起きず
日曜日の、しかも夕方に起きたのだ
日曜日が終わるまであと6時間しかない
今から何ができる?
窓から差し込む西日を振り返ると
夢はそこでぷつりと切れた
真っ暗で何も見えない機体も動かない
それに寒い
異常だ
何か異常が起きている
機体の扉は押しても開かないし
機内の電源が正常に稼働していることが救いだな
どうしようもない
「現代」の研究所に通信を入れる
一旦戻るか
未来に行くこと
それには確実に成功している
日付、時間、周囲の天候
すべて正常に表示されている
ただ座標だけが少しおかしいようだ
場所の選択は未だできないので、研究所内のはずだが……
「未来」で見たものを研究者に伝えると
明らかに不満という顔をされた
寒くて暗くて身動きが取れない
少なくとも研究所ではない
アレは「どこ」だったのだろうか
次の日、近隣の火山が大噴火を起こした
あの人は無数の日記に埋もれていた
長いこと細々とつけていたようだ
彼以外の誰も開いたことはない
彼が決して許さなかったから
いつしか彼は1人でそれらを処分した
いつだったのかは誰にも分からない
しかし、彼の手元にはいくつか残っていた
そして今日、
それらは彼と共に灰になった
骨の髄まで焼き尽くす炎の前に
薄い紙たちはなす術もなく
全て塵となり灰となった
日記に何が書かれていたのか
今となっては死人に口なしである
「今年の抱負」
というと御大層なものに聞こえるが
私は好きだ
「今年はアレをしよう」と
大なり小なり決めてとにかく動いてみる
あのアドレナリンがたまらない
人生のレベリングをしている感覚
個人的には
半年で達成する程度のものが良いと思っている
丸一年かかるものや
明確な終わりが見えないものは
だいたいすぐに飽きるのだ
未だ誰も開いていない本
稀に図書館で見つける
傷一つなく
表紙もピカピカで
ページはぴっちりと密着して
折れ目もない
手に取って開けば
スピンが本のなかにうずくまっている
印刷された時からずっと
丸まって挟まっていたそのリボンは
さながら標本だった