現実では、隣に立つに相応しくない私が
大好きな君に愛される、幸せな幻想を。
目を開ければ、見慣れた景色が広がっていた。
...あぁ、もう一度目を瞑れば
あの幻想に、戻ることが出来るかな?
---二作目---
大抵の事では根を上げないあいつが、今日は珍しく夢に魘されていた。
少し気になって、どんな夢を見たの?と聞いてみれば
俺と離れ離れになる夢を見ていたみたい。
話しながら、あいつはポタポタと涙を落としていた。
その様子を見て、大丈夫大丈夫と言いながら、抱き寄せ背中を擦れば、
弱々しくも俺の背中に手を回してくれた。
...こんな事を言うのは最低だと分かっている。
けれど、あまり感情を表に出そうとしないこいつが、俺が離れていく夢で涙し、
甘えてきてくれると言うのは、凄く幸せだ、と思ってしまうのだ。
#こんな夢を見た
190作目
もしも、過去に戻ることが出来たなら
あの時、伝えられなかった愛を
もしも、未来に行く事が出来たのなら
先駆けて、今まで以上の愛を
君に伝えるよ
---二作目---
例え過去でも未来でも
君への想いは、色褪せることなく
私の心の中にあり続けるよ
---三作目---
何でもしてくれる、と言うのなら。
大切なあの人を傷付け、救うことが出来なかった
...人生一の過ちを犯してしまった、あの頃に
どうか私を、戻してくれよ
#タイムマシーン
189作目
澄み切った、冷たい冬
君と二人、星空の下で
ただ、一緒に居られたら
私はそれだけで、幸せなんだ
---二作目---
寒さに震える夜の時間。
明日が怖くて、夢に閉じこもって居られたらどれだけいい事かと
毎日の様に考えて、毎日の様に眠れなくて。
けれど無慈悲にも朝は来て、太陽の下、平気なフリして笑っている私。
けれど、今は君が隣に、居てくれるから。
もう夜は寒くないよ。
安心して、夢の中へ行けるよ。
明日の世界にも、君が居てくれるから。
#特別な夜
187作目
沈んで、溺れて
手を伸ばしても、上がれることはなくて
何時しか、希望の光すら
見えなくなって
---二作目---
君への愛は、海よりも深く
けれど、海の底より暖かいよ
...でも君は、浅瀬で必死に泳いでる。
ふふ、いつになったら、私の海に溺れてくれるかな?
#海の底
186作目
寂しい夜も、冷たい夜も
二人で温もりを感じ合えたら、なんて
敵わない幻想を抱いて、思いを馳せる
---二作目---
一人の時間は、心のぽっかりと穴が空くように、冷たくて。
どうしても君の事ばかり考えてしまう。
会いたくて会いたくて、でも会えなくて。
そんな想いに焦がれて、君への想いも膨れ上がるばかり。
...だから、かな。
君と会えた時の喜びは、計り知れなくて。
幸福感に、心がいっぱいになるよ。
#君に会いたくて
185作目