霧夜

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12/4/2023, 10:49:01 AM

キラキラとした幻想を書き出して、

今日も、フィクションの物語を描くの。

...ノンフィクションの世界から、目を背けるために。

---二作目---

夢を見る。

桜の下に、誰かがいて。

こちらに振り返ったと思ったら

まるで愛おしいものを見るように、優しく微笑んで、名前を呼ばれる。

でもそいつの姿は、霞んで見れなくて。

そんな不思議な夢を、毎日のように見ている。

夢に出でくるその人を、俺は知らない。
名前も、姿も、何もかも。
全く知らない人の筈なのに...


なんで夢から覚めると、俺の顔は濡れていて、謎の喪失感に包まれるのだろうか。

#夢と現実
139作目

12/3/2023, 10:41:28 AM

それは、私にとって、呪いの言葉だから。

そう言われたら、もう二度と会えなくなるような気がするから

その言葉だけは、言わないで。

---二作目---

「さようなら」とあいつは言った。
...気付いた時には、俺はあいつの手を掴んでいた。
「何するんだよ」とあいつは不機嫌そうに言った。
...それでも俺は、あいつの手を離せなかった。
「...離してくれよ」とこちらを振り向かずに言った。
...離してやれるわけないだろう?
「...俺は行かないといけないんだ」とあいつは肩を震わせながら言った。
...離して欲しいのなら、なんで、

お前はそんなに、辛そうで、泣きそうな顔をするんだ?



#さよならは言わないで
138作目

12/2/2023, 10:28:21 AM

見えない何かを、ずっと追い掛けている。

どんなに追い掛けても、決して届くことの出来ない。

それでも、それでも追いかけて行かなければならない。

後ろを振り向けば、先の見えない暗闇が広がっているのだから。

---二作目---

あいつの幸せな未来を願う俺と

俺の愛に溺れてしまえばいいのに...と思ってしまう俺。


どちらが正しいのかなんて、分かりきっているのに。
俺にどちらかを決めることなんてできないのだ。
悪魔の囁きも、天使の囁きも、どちらも聞こえてきてしまうから。

...俺は、天使と悪魔、どちらの方に向かえばいいですか?


#光と闇の狭間で
137作目

12/1/2023, 10:16:58 AM

手を伸ばせば、届いてしまいそうな

でも、絶対に掴むことの出来ない君の背中を

今日も私は眺めてる。

---二作目---

親友、という距離感。
あいつの隣に居られて、それだけでも幸せなはずなのに。

もう少し距離を詰めてしまいたい、と。

そう思ってしまうのだ。

...誰かが、俺とあいつの間に割って入ってくる前に。
この距離感で居られなくなる前に。

#距離
136作目

11/30/2023, 10:30:09 AM

空へ空へと羽ばたいて、やっと自由になる事が出来た。

...だからさ、君が視界を歪ます必要は無いんだよ。

私は、十分幸せだったのだから。

このハンカチで、君の視界を晴らしてよ。

---二作目---

「寂しい」と「辛い」と「苦しい」と。

...「死にたい」と。

毎夜毎夜、悪夢に魘される君。
俺には、ただ溢れ出る涙を優しく拭って、頭を撫でてあげることしか出来なくて。
なんて無力なんだろう...と、ただ打ちひしがれる日々。

...なぁ、俺はずっと傍に居るから、離れたりなんかしないから。



嗚呼、どうか泣かないでよ。
いつものように、優しく笑いかけてよ。

#泣かないで
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