6/2/2023, 9:29:16 AM
今日も外は雨が降っていた。
連日雨で気が滅入る……なんてこともない。わたしは雨がそこまで嫌いではなかった。彼はそうでもないみたいだけど。
5/31/2023, 4:09:52 PM
「……今日、いい天気だね。」
沈黙を破りたくて、口をついて出たのは在り来りな、天気の話。雑談や世間話としてよくある話題だけど、天気の話はイマイチ話を広げづらい。
こんな話題で沈黙を破った私も、次に出す言葉を探して、視線をさ迷わせた。
こんなこと、話したかったわけじゃない。もっと、もっと違う話をしたかった。もっとあなたの事がわかるような話を
5/31/2023, 7:09:21 AM
心臓が痛い。無理矢理にでも進むためにがむしゃらに足を踏み出す。周りの人がわたしを奇怪な目で見るのがわかったけど、足を止める訳には行かなかった。
どうして逃げ出してしまったのかわからない。でもどうしてもあの場にいたくなくて、下手な言い訳をして逃げ出してしまった。焦ったように、わたしを呼ぶ声が後ろから聞こえたけれど、聞こえないふりをして。
5/29/2023, 3:44:03 PM
「ごめんね」
ぽつりと呟いたその言葉は、思っていたよりも頼りない響きで部屋を満たした。
わたしのその言葉を聞いて顔を上げた彼は、一瞬眉をひそめて、何かを耐えるように、やり過ごすように下唇を噛んだ。
「私が、何に怒っているのかわからないのに、そう謝るの?」
いつもとは違う、硬い声に思わず体を強ばらせた。
わからない。何が彼の気に障ったのか。けれど、確かに彼はわたしに怒っていた。だから口から謝罪が転げ出た。
「……わからない、のも、ごめん」
「……いいよ、もう。」
諦めたように彼はそう呟いて、肩を落とした。