「遠く……」
夢を、見ていた気がする。
それはそれは、幸せな夢だった。
やさしい日差しの中、あなたと一緒にお花畑に出かけるの。
そして、花輪を作りながらいろんなことをお喋りして、笑い合って。とても温かい時間だった。
幸せだった。
でも、なのに。
私は何も覚えていないの。
私はどんな話をしたの?
なんの花畑で?
あなたって、だれ?
だんだん、思い出が遠くへ行ってしまう。
寂しい、悲しい。
あなたのことすら、忘れてしまうの。
そんな、どうして。
だんだん意識が遠のく。
浮いていくのかも、沈んでいくのかも分からない。
私はどこまで行くの?
遠くまで?あなたの元まで?
……あぁ、あのお花畑が見えてきた気がする。
早く行かないと……。
「誰も知らない秘密」
「また同じクラスでほっとした。」
おれの一番の友達が言う。
「新2年生ははじめに自己紹介だってさ。めんどくせー」
「そんなんでぶつくさ言うて!もっとしゃんとせなアカンやん!」「んなこと言われても。」
「だって特技とかねぇし。」「ウソつけ!お前はちゃめちゃにピアノ上手いやんけ!」「恥ずかしいから言うなって!」
「でも、こうやって言うてくるっちゅうことは、喋る内容に困ってるんちゃうの?」「……たしかに、まあそうだけど。」
「ヘイ、〇iri」「誰がや?!」「俺の長所を教えて」「顔がええところですー」「おい!お前!それを本人に言わす気か?!」「え?事実やろ?」「クソムカつく」
「んじゃあ、他の長所を教えて」「ちょっと気怠げなところですー」「さりげなくdisるな」「おれはそこがいいとこやと思うんやけどなー。」「うるせー!」
「じゃあ短所を教えて」「最近ポテチ食べ過ぎなところですー」「悪かったな!ってか短所じゃなくね?!」「だって……短所ないやん 。」「んなわけあるか!」「ぴえん」「しばくぞ」「 」
「……趣味は」「音楽聴くこと!」「好きな食べ物は」「天ぷら蕎麦」「得意科目は」「歴史」「将来の夢は」「切手の絵を描く人!」
「身長」「176cm!去年より6cm伸びましたー!」
「体重」「60kg!若干痩せ気味な気もする!」
「あのさ」「なんでも聞いてや!」「いや」「?」
「なんでそんな俺のこと知ってんの……?将来俺のPCの暗証番号突破するつもり、とか……?怖……。」
「なんとなく……?いや、ずっと一緒やったからかな……?」
……やってもうた……。
「へへっ、俺どんだけ愛されてんだよw」「?」
「そんだけ情報ダダ漏れなの、もはやオモロいんだけど!」
「やっぱ変なやつやな、お前!」
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こーゆーしょうもないことで笑えるから、笑ってくれるから。
……おれはお前が好き。
これはおれが墓まで持っていく秘密や。
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やべー、俺のことめっちゃ知られてる。
なんで、なんで……?
俺がお前の事好きなのも、バレてる……?!
あー、腹括った!
ちゃんと好きって、言わなくちゃ、だよな。
……どうやって伝えたら、喜んでくれるかな。
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ほぼ1周年と4000❤︎を同時に達成しました!
皆様本当にありがとうございます!!
今後ともよろしくお願いします୧꒰*´꒳`*꒱૭✧︎
「静かな夜明け」
海、空、暗黒、そして星の瞬き。
聞こえるのは、海風の囁き。
やがて太陽が昇り、静かに、しずかに彼らを消してしまう。
静かな夜明けは、静かな死。
そして、静かなはじまり。
鳥の囀りの音が、大きな波の音が響いて、消える。
死は生に、生は死に、その繰り返し。
この円環を、ゆっくりと歩くのは生命。
さて、今日が今日をはじめる。
「heart to heart」
昨日は誕生日でした。
私には友達と呼べるような人はいないので、家族が申し訳程度に祝ってくれたくらいでした。プレゼントなかったよ……。
ですが、嬉しいことにSNSでは思っていたより祝われました……!
顔も名前も知らない皆さん、ほんとうにありがとうございます!
心と心が繋がるような、触れ合うような、とても温かい時間を過ごせました!残業でしたが皆さんのおかげで美味しく誕生日ケーキが食べられて幸せでした……!よかった……!
今年からはもっと真面目に過ごしていきます!
ここで私の書いた文章を読んでいただいている皆さん、いつもありがとうございます!寒いので気をつけてお過ごしくださいね♪
「永遠の花束」
あぁ、愛しの君よ。麗しき姫君よ。
貴女は言葉では表せないほどに美しい。
言葉の代わりに、何で君の美しさを表現しようか。
絵にしようか。
いや、絵では駄目だ。
いつか色彩を失ってしまうから。
彫刻にしようか。
いや、彫刻でも駄目だ。
どこかが欠けてしまえば、完璧ではなくなってしまうから。
どうしようか。
僕はあれこれ悩んだ。
なんでも作れる僕は悩んだ。
そうだ。それなら。
花束を作ろう。
君の美しさを永遠に閉じ込めた、花束を。
君の瞳はラナンキュラス。君の唇は桜。
君の髪は藤。君の手はダリア。
君は花だ。
君で作った花束。
美しさを閉じ込めた、永遠の花束。
大事な君を、美しい君を、独り占めしてしまおう。
さて、どこに飾ろうか。
どこに隠してしまおうか。