「脳裏」
キミのため 全てのために 今ボクは
いつまでだって 動き続ける
ねえおねがい ずうっとボクと いっちょでね
おねがいだから あいちていてね
傷つけて 傷つけられて 闇を見る
脳裏に浮かぶは 誰の姿か
最後まで 貴方のことを 思ったの
でも最後まで 会えなかったわ
忘れられ 忘れ去られて 失った
全てを知って ぼくは眠れた
最後まで 全てを全て 愛したい
可愛いふたりを 愛したかった
†:.。.:+゚+:.。.:†:.。.:+゚+:.。.:†:.。.:+゚+:.。.:†
ここで書いている物語をイメージして詠んでみました。
難しい〜!!!・*・:≡︎( ε:)
「意味がないこと」
今日は休日なのにこんなに早く目が覚めた。仕方ないからもうちょっと寝ようかな───うわっ!
「ニンゲンしゃん、おきたー!」
「……いや、もう少し寝たいんだけど……。」
「や!だっこ!だっこちて!」「……。」
言われるがままに抱っこする。嬉しそうだ。
「ニンゲンしゃ!もーしゅぐ、てんきよほはじまるの!」
天気予報……?あぁ、そういえばこの子、何故か知らないけど天気予報見るのが好きらしい。
「はいはい、テレビ点けような。」「わ!わ!みてー!」
「きょうは はれ だって!おしゃんぽできるのー!」
「そっちじゃなくてここだよ。雨だって。」「んー。」
……まだ見方はあんまりわかってないらしい。
「ニンゲンしゃん、いぱーいしゅごいことおちえてくれる!」
「そ、そんなにすごいことしてないよ?」
「ニンゲンさんだいしゅきー!あいちてるのー!」
そう言いながら抱きついてきた。……やっぱりかわいい。
……でも、ふと思った。
「愛してる、なんて軽々しく言うものじゃないよ。それに、ニンゲンの自分よりも、弟の方が大事だろ?」
「えー、なんでー?」
「ニンゲンしゃんも、⬛︎⬛︎ちゃんも、おとーしゃんも、みんなだいだいだーいしゅきなの!あいちてるー!なのよー?」
「……自分はそのひとたちと違って大したことないのに?」
「たいちたこと?わかんなーい!でも、ボクニンゲンしゃんだいしゅき!……それじゃ、だめー?」
自分と同じ黒い、でも大きくて綺麗な目で見つめられる。
……愛なんて意味がない。勝手に期待して、勝手に失望する。
期待すればするだけ、苦しい思いをするんだ。
愛するなんていう、意味がないことは……したくない。
「ニンゲンしゃん!」「ん?どうした?」
「ひとりぼっちはねー、さびちいの。ボク、ちってるよ?ボクねー、ニンゲンしゃんだいしゅきだから、いっちょにいたいのー!ニンゲンしゃんがさびちいのやーやーだから!」
……この子は700兆年もの間、ずっとひとりぼっちだった。だから、誰よりも孤独の辛さを知っている。さらに、多分愛にも飢えているのかもしれない。
「お兄ちゃん、君は寂しいの?」「んーん!さびちくないよー!だってみんないるもーん!ニンゲンしゃんもいてくれるでちょ?」
「……そうだな。一緒にいような。」
「ボク、いぱーいニンゲンしゃんのことあいしゅるから、ニンゲンしゃんも、ボクあいちてねー!」「……うん、照れ臭いな。」「くしゃくないよー?いいにおいよー?」「……ふふっ。」
この純粋で優しい気持ちが、愛……なんだろうか。
生き物のくせに、まだわかってないけど。
わからないなりに、自分もこの子を愛そうと思う。
「ニンゲンしゃ!」「?」「ねむいのー!ねんねちよ!」「はいはい。」
「前回までのあらすじ」───────────────
ボクこと公認宇宙管理士:コードネーム「マッドサイエンティスト」はある日、自分の管轄下の宇宙が不自然に縮小している事を発見したので、急遽助手であるニンゲンくんの協力を得て原因を探り始めた!お菓子を食べたりお花を見たりしながら、楽しく研究していたワケだ!
調査の結果、本来であればアーカイブとして専用の部署内に格納されているはずの旧型宇宙管理士が、その身に宇宙を吸収していることが判明した!聞けば、宇宙管理に便利だと思って作った特殊空間内に何故かいた、構造色の髪を持つ少年に会いたくて宇宙ごと自分のものにしたくてそんな事をしたというじゃないか!
それを受けて、直感的に少年を保護・隔離した上で旧型管理士を「眠らせる」ことにした!
……と、一旦この事件が落ち着いたから、ボクはアーカイブを管理する部署に行って状況を確認することにした!そうしたらなんと!ボクが旧型管理士を盗み出したことになっていることが発覚したうえ、アーカイブ化されたボクのきょうだいまでいなくなっていることがわかった!そんなある日、ボクのきょうだいが発見されたと事件を捜査している部署から連絡が入った!ボクらはその場所へと向かうが、なんとそこが旧型管理士の作ったあの空間の内部であることがわかって驚きを隠せない!
……ひとまずなんとか兄を落ち着かせたが、色々と大ダメージを喰らったよ!ボクの右腕は吹き飛んだし、ニンゲンくんにも怪我を負わせてしまった!きょうだいについても、「倫理」を忘れてしまうくらいのデータ削除に苦しめられていたことがわかった。
その時、ニンゲンくんにはボクが生命体ではなく機械であることを正直に話したんだ。「機械だから」って気味悪がられたけれど、ボクがキミを……キミ達宇宙を大切に思っているのは本当だよ?
それからボクは弁護人として、裁判で兄と旧型管理士の命を守ることができた。だが、きょうだいが公認宇宙管理士の資格を再取得できるようになるまであと50年。その間の兄の居場所は宇宙管理機構にはない。だから、ニンゲンくんに、もう一度一緒に暮らそうと伝えた。そして、優しいキミに受け入れてもらえた。
小さな兄を迎えて、改めて日常を送ることになったボク達。しばらくのほほんと暮らしていたが、そんなある日、きょうだいが何やら気になることを言い出したよ?なんでも、父の声を聞いて目覚めたらしい。だが父は10,000年前には亡くなっているから名前を呼ぶはずなどない。一体何が起こっているんだ……?
もしかしたら専用の特殊空間に閉じ込めた構造色の髪の少年なら何かわかるかと思ったが、彼自身もかなり不思議なところがあるものだから真相は不明!
というわけで、ボクはどうにかこうにか兄が目を覚ました原因を知りに彼岸管理部へと「ご案内〜⭐︎」され、彼岸へと進む。
そしてついにボク達の父なる元公認宇宙管理士と再会できたんだ!
……やっぱり家族みんなが揃うと、すごく幸せだね。
そして、構造色の少年の名前と正体が分かったよ。なんと彼は、父が考えた「理想の宇宙管理士」の概念だった。概念を作った本人が亡くなったことと、ボク以外の生きた存在に知られていないことで、彼の性質が不安定だった原因も分かった。
ボクが概念を立派なものに書き換えることで、おそらく彼は長生きするだろうということだ。というわけで、ボクも立派に成長を続けるぞ!
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「あなたとわたし」
あなたはわたしを創った
わたしはあなたによって創られた機械人形
わたしはあなたに尽くすために生まれたの
わたしはあなたのために なんだって
なんだってするの
わたしの愛するあなたのためなら
この体さえ惜しくない
この命さえも惜しくない
なのに
あなたはわたしを置いて
先に行ってしまった
わたしを置いて どこまで?
わたしがあなたの役に立てなかったから?
わたしがあなたを満たせるほどの愛を捧げなかったから?
わたしが わたしだったから?
わたしはあなたを 幸せにはできなかった
だったら
だったらもう
この命は
いらない
「柔らかい雨」
秋。夏の暑さに終わりを告げ、少しずつ寒さを運んでくる季節。
河原にきのこを、猫に冬毛を、人に憂いを与える。
太陽がなかなか顔を出さなくなるから、なんとなく寂しい。
でも、秋の雨は柔らかい。
穏やかな音を立てて、明るい空に虹をかける。
金木犀の香りを漂わせて、皆に元気を与える。
夢か現か、山にはぼんやりと霧を纏わせる。
この柔らかい雨を、金色に光る雨を見て思う。
秋は寂しいけれど、世界のあたたかさと美しさを教えてくれる、そんな優しい季節だと。
やがてこの雨は霙に、雪に変わって町を白く染める。
全てを無に還す白い死をもたらす。
柔らかい雨が雪に変わる前に。
秋の優しさに触れて、包まれて。
ひんやりとした暖かさに触れましょう。
「一筋の光」
物を書く皆さんへ
今、あなたは孤独で寂しい日々を送っているかもしれません。
寄り添ってくれるひとや、安心できる居場所が存在しない。
そんな辛い日々を、送っているかもしれません。
ですが、あなたのそばにはノートと鉛筆があります。
「書く習慣」というこの場所もあります。
何かを見て聞いて、それを文章にする。
たくさんの素敵な言葉で毎日を紡いで、あたたかい心のマフラーを編む。
それを繰り返すことで、自分に寄り添い、心の拠り所ができるのです。
だから私はこう言い続けたい。
あなたはひとりであっても、孤独ではない、と。
過去のあなた自身が、今のあなたのそばにずっといて、決してそこを離れないから。
あなたの言葉が、心を温め、守るから。
もし私が、私の書いた文章が、あなたにそっと寄り添えたら。
一筋の光となれたら。
私はそれだけで幸せです。