“1年前”
ちょうど1年前の今頃、私は一般的に言う宇宙人に会った。
多分誰も信じてはくれないだろうと思って、誰にも話してはいなかった。
彼は、私にかなり先の地球の話をしてくれた。
私たちが言う宇宙人とは、未来人の事らしい。人類が進化し彼らになったのだ。
時間も空間も、私たちのいる場所は、
あるときの流れの中の一つにすぎない。
終わってもまた繰り返されているというが、よく理解はできなかった。
彼はそこから来ている、いわゆる研究者の様だ。
よくわからないが、とにかく人類は滅亡はしないということだ。
地球は幾多の困難にさらされるが、どうにか人々は生き繋いでいく。
それだけで、何となく、この先の漠然とした不安は消えた。
彼は何も言わず消えた。
何をしに来ていたのか…私になぜそんな話をしていったのか…今どこにいるのか…。
それがちょうど1年前の話―。
“好き嫌い”
すきなものはなーに?
えーっとねー!きいろいおはな!
じゃあ、きらいなものは?
とまときらい!だいきらい!!
小さい時は、好きなもの嫌いなもの、ちゃんと答えられた。
今は…よくわからない。
嫌いって言っちゃダメなんだよ、って気を使ってきた。
大好きって言ったら、面倒くさがられそうかなって、言わないできた。
上手に生きてきたと思っていたけど、結局は嘘つきなだけだったんだ。
今、私のまわりには、
私のことを大好きな人も、大嫌いな人もいない。
それは、幸せなのか不幸なのか…
“街”
人がいっぱいいて、ガヤガヤ騒々しくて、誰も知らない人ばかりで、誰も他人に興味がない、すれ違う人とも目が合わない!!
だから街は好きだ!
一方的に明るくて、単純に賑やかで、カラフルで、
歩くだけでわくわくする!
どんな格好で、どんなスタイルでも、何を言う人もいない
両手を挙げてスキップしながら歩いたって、誰の記憶にも残らない
自由!!これこそ自由!!
住まない街だからできる事
“やりたいこと”
何にもないんだ
そんな事を考えてる時間もない位
ただやることをやるだけの毎日
やりたいことをやろうとする時間は皆無
それがいまの生活
私は―孤独―だ
“朝日の温もり”
鳥のさえずりで目が覚める
いや覚めないようにまた目を閉じる
この時間が一番気持ちがいい
まどろみながら、鳥の声がやけにうるさく聞こえてくる
―起きたくない―
ちょうどカーテンとカーテンの隙間から眩しい光が入り私の顔を照らす
―うぅ………―
朝の光は否が応でも希望に満ちている
起きないと勿体ないよと言ってくる
それが朝日の力だ