2/6/2025, 3:05:43 PM
「静かな夜明け」
明けない夜はない
夜の闇は光を宿し
息を潜めている
やがて
東の空が淡く滲み
静けさに溶けていく
夜明けは
すべての人々に等しく訪れ
明日へと誘う
目覚めれば
鮮やかな昨日の記憶と
朧げな明日への期待が
混じり合って夜へと還る
静かな夜明けの光に抱かれ
目覚めた喜びに
心躍らせ
今日という日が始まる
2/5/2025, 12:40:28 PM
「心と心」
心は目に見えない
心は手で触れられない
心は言葉を話さない
確かめられないから
もっと知りたくなる
簡単に
手に入らないものだから
もっと欲しくなる
自分の心を晒け出し
この気持ちを差し出しても
心と心の歯車は
すれ違い噛み合わず
カラカラ虚しい音を立て
深い沼へと沈んでいく
2/4/2025, 12:04:52 PM
「永遠の花束」
想えば想うほど
花は一輪ずつ
思い出とともに重なり合って
心に大輪の花束を形造る
想いが伝わらなければ
花は一輪ずつ
思い出とともに崩れ落ち
心は色褪せ朽ち果てる
それでも
想いは消えない
永遠の花束となって
2/4/2025, 9:28:23 AM
「やさしくしないで」
やさしさは
ナイフのように
僕の心を抉りとる
やさしさは
ハンマーのように
僕の心を打ち砕く
そんな痛みなら
もういらない
やさしくしないで
愛しているはずもないのに
愛などそこにはないと
とっくに分かっているはずなのに
それでもやさしさが
僕を捉えて離さない
2/2/2025, 12:20:19 PM
「隠された手紙」
浮かばれない言葉たちが
虚しく
宙を舞う
湿気を含んだ言葉たちが
悲しみとともに
地に沈む
届かない想い
切ない願い
刻まれた感情は
彷徨いながら
行き場を探している
机の奥
渇望とともに
密かに葬られた手紙は
永遠に
眠ることだろう