僕はペンギン。
空を飛べない泳ぐ鳥。
鳥なのにみんなと違って飛べない。
羽ばたく黒い羽が同じなのに、あんたは飛べる。
賢くて、家族思い。他の鳥とも共存できてる。
僕は違う。
羨ましい…。
俺はカラス。
海を泳げない飛ぶ鳥。
他の鳥と同じで、少し迷惑がられるただの鳥。
同じ黒い羽を持つお前には個性があって可愛がられる。
海も泳げる。寒さも耐えられる。
良いとこだらけだな。
俺とは違う。
羨ましい…。
少し肌寒さを感じて上着を取りに砂利道を駆ける。
途中、化け狐の噂があるススキのトンネルを抜け、家についた。
上着を羽織り、友の元へ引き返そうと玄関の戸を開く。
少し小腹が空いたからお握りでも作って持っていこう。
上着を羽織り、お握り片手に玄関の戸に手をかけた。
少し暗くなってきた。蝋燭に火をつけて帰り道の目印にしよう。
いくつかの蝋燭とマッチとお握りを手に玄関へ向かう。
少し眠くなってきた。膝掛けを持っていこうか。
蝋燭とマッチ、お握りと膝掛けを持って廊下を渡る。
―少し…少……し…。もう………少………し…。
「お、狐がいる。気をつけな」
婆ちゃんが言った。
夜2時。
ベッドに入り、もう間もなく眠りにつくという頃。
僕は、一つ過ちを思い出した。
―あぁ宿題を終わらせていなかったなぁ……
ギムはトマト缶を手に言った。
“トマトソースをトマトで作るのはなぜだ?”
マトマはトマト缶を開けながら言った。
“トマト缶は、トマトが使われてるからトマト缶なんだ”
ギムは返した。
“マトマは何でも知ってるな。物知りなヤツだ”
マトマが返した。
“ギム、お前は何も知らないな。おバカなヤツだ”
警察庁捜査三課に配属されて3年。
今日も事件を解決した。
まだ昼前なのに4件目だ。
遠くへ行っちまったあんたにメールを送る。
千を超えたメールは、誰に見られるでもなくて、、。
またあんたの声が聴きたくて、、。
…つい、あとを追っちまった。
―我が友人たちよ。まあ、ゆっくり来いよ。