放課後か。
毎日の楽しみ、ではない
部活ある日は嫌になる
あの子と一緒に帰れる月曜日がいいな。
ずっとこのままがいいのに。
放課後に友達と遊びたいっていうのも内心ある。
約束しているのを聞いて羨ましくなる時もある。
でも、家でオンラインゲーム友達とする方が楽しい
インドアしか勝たん
ニート...。
【放課後】10 kogi
最近は日差しも強いし風も強い。
私の教室は午後になると少しづつ日が入ってくる。
だから外側の席の人はカーテンをしめる。
だけどコロナ禍だからまだ換気をしなければならない。
日差しで暖まっていたけど風で冷える。
...ぬるい。
今の席はそこまで風は届かない。
でも、気温が下がるとめちゃくちゃ寒い。
そんなことを授業中に考えている。
ちゃんと集中しなきゃ。
黒板を見ている私の目線の隅でなにか動いた。
風に煽られているカーテンだった。
これを見て思うことがある。
[カーテン生きとる。]
と。
休み時間になると私は教室の後ろに行く。
友達と話す。
その友達の中に同小の子もいる。
その子がカーテンを毎回のように抱いている。
なんだか微笑ましいなぁ。
普段は部屋の飾りのようなカーテンには人を笑顔にする力がもしかしたらあるのかもしれない。
身の回りにあるものを深く考えると、おもしろい。
【カーテン】9 kogi
朝学校に行くと、ある女の子が泣いていた。
それに気づいた時には、ほかのクラスメイトが一斉にこっちを見た。
泣いた理由を聞くと思わず手が震えた。
最初誰かが、
[志那のせいなのに何とぼけてるの?]
と言った。
私は何もしていない。
泣いている子は学校でも関わることの無い人だし、放課後は一度も外に出ていない。
その事を必死に言ったが、誰一人として信じてくれなかった。
泣いている子は少し顔を上げてゆっくりと泣いた理由を話し始めた。
[志那ちゃんが私の物を隠すの...。この間は消しゴムがなかったし、昨日は志那ちゃんが通った後に置いてあったノートが無くなったの。]
その子は男女問わず元々人気な子だった。
だから余計にこの子の味方しかいなかった。
そう思った瞬間、その言葉を聞いた一人の子がこう言った。
[あなたが見たのは"本当の"志那さんじゃない。]
と。
その言葉を聞いたクラスメイトは一斉にその子へ目線を向けた。
<本当のって何?>
そんな声も聞こえた。
その言葉を言ったのは祐奈という子。
決してお世辞でもクラスで目立っているとは言えない子。
私ともほとんど話したことは無い。
驚くクラスメイトを遮るように話を続けた。
[美紗さん。あなたが見たのは志那さん本人では無い。志那さんの"ドッペルゲンガー"。]
いきなり都市伝説な様な言葉を聞いて少しびっくりした。
その言葉を聞いた美紗は話を遮るように、
[じゃあ私が幻を見たって言うの?明らかに志那ちゃんだった!!]
と言った。だけど祐奈は、
[ドッペルゲンガーはその人にそっくりな生き物のことを言うの。3人か2人に本人が出会うと死ぬと言われている。それがドッペルゲンガー。]
出会うと死ぬ...。その言葉を聞いて背筋が凍った。
会ったのは私では無い。
だけど、見たというのなら会う確率が無いわけでは無い。
みんなが怖がっている中私の方を見て、祐奈は、
[でもね。ここにいる志那さんは本物じゃない。]
と理解不能なことを言った。私はすかさず、
[私は偽物なんかじゃない!!]
と言った。だが祐奈は
[偽物。だって志那さんはこの間引っ越したばかりでしょう?ドッペルゲンガーじゃないならなぜここの学校に未だにいるの?]
と言った。
[でも、確かにいつもの志那ちゃんと口調が違う...。]
と美紗が言う。
あ、つい中身が出ちゃった。もういいや。
[そうだよ私は
"ドッペルゲンガー"]
美紗が泣いた理由も私なんだよ。
【泣いた理由】8 kogi
ココロオドル瞬間...
この間のコロナになって治って
学級閉鎖が終わって学校に行って
クラス違うけど仲のいい友達と久しぶりに会ったりすることかなぁ。
コロナとか関係なく会える日が最近少なくなった。
それぞれクラスの階も違うし、部活の活動場所も違うから普段一緒に帰ることが少ない。
あと、クラスの前までひとりで行く勇気が出なくなった。
だからと言って同小だった友達に、
[一緒に1階行かん?]
って言っても、
[えー無理ー3階行くのぉー]
って言われるのが日常茶飯事...。
勇気を出せばいいんだろうけど、気づかれないで帰ってくるのまでが1つ。
でも放課後一緒に帰ってくれるからやっぱ優しい。
話が合うから話しやすいんだ。
ノリいいし。
また一緒にゲームしたいなぁ。
Switchでも出来るからやらないかな...。
こんなこと話してたら明日が少し楽しみになった。
明日は行ってみようかな、あの子のクラスに。
【ココロオドル】7 kogi
私にとって束の間の休息は正直分からない。
束の間というかほぼ休息になってしまう...。
スマホ見て、ゲームして、YouTubeを見て。
勉強は...する時はする。
でもきっと平均以下なんだろう。
でも、強いて言うなら学校の部活中、家で勉強をして友達からLINEが来た時。
部活は秋季と冬季、平日の時間が30分程しかないから合奏は無いし友達と言葉を交わすこともない。
だけど、土曜日の部活は違う。
8時15分に門が開いて、そこから朝礼的なことをして、自主練などをして合奏をする。
先輩だけ合奏をしている時は1年生は自主練。
その自主練の時、違う楽器、違うパート部屋の子が来てくれる。
特にバスクラの子、チューバの子。
[このリズム何?!]
と聞いてくることも少なくない。
リズムは分かる。
音もエレクトーンの楽譜とも、Hrの楽譜とも違うが中心が分かればなんとか。
だから教える係にいつの間にかなっていた。
でも、私だって正確に教えられているか分からない時もある。
だから不安な時もあるけど、教えている時、友達は笑顔で聞いていてくれるからこの時が休息なのだと思う。
後は勉強中のLINE。
勉強中にスマホ見るのは本当は効率が悪いし、電源を落としておくのがきっと正解なんだろう。
だけど、LINEがくると勉強中の気が紛れる。
集中力が途切れる、の間違いかもしれない。
だけど、少し間を置いて送る。
返信が返ってくるまでまた勉強をする。
返ってきたら一定の時間を置く。
その間にまた勉強をする。
私はこれに慣れている。
流石にテスト週間はやばいと思ったがその時は相手も勉強しているから2人とも出来ない。
だからまだいいのかと思う。
私にとっての束の間の休息は少し変わっているのかもしれない。
だけど、そんな休息が私は大好きだ。
ありがとう友達。
【束の間の休息】6 kogi