真鶴。🐰

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10/26/2023, 11:14:37 PM

「愛言葉を言いなさい」
「合言葉?」
「ちがう。愛言葉」
「合言葉なんて決めたっけ」
「ちがう。愛言葉」
「山と言ったら川みたいな」
「それは合言葉」
「うん。だから合言葉でしょ?」
「ちがう。愛言葉」
「んもうー。合言葉ってなんだよう」
「え、本当にわかんないの?」
「うん」
「私に愛してるって言いなさいよばか」
「え、あ、ああー。合言葉じゃなくて愛言葉か」
「言いなさいよばか」
「愛してるよ」
「きゃ」




#15 愛言葉

10/24/2023, 12:38:27 AM

どこまでも続く青い空、白い雲、きみへの想い。

好きだって言ったよね。

僕の一生をきみに捧げるから、きみの一生を僕に頂戴って、言ったよね。

好きなら当たり前のことを言っただけ。

一分でも一秒でもきみから目を離したくない。

なのにどうして僕から逃げようとするの。

僕以外の男なんて見ないでよ。

誰そいつ。

クラスメイト?

知らないけど。

ねえ、僕達付き合ってもう長いんだしさ、そろそろきみの家族に僕を紹介してくれたっていいんじゃない?

きみを産んでくれたお母様、きみを育ててくれたお父様。

尊敬に値するお二人にご挨拶をさせてほしいんだ。

勿論、高級な菓子折りを用意する。

普段のきみの僕への態度も、他の男との逢瀬も、この日ばかりは目を瞑るから。

え、どうして会わせてくれないの?

付き合ってない?

誰と誰が?

え、え、何を言ってるの。

聞こえない、聞こえない。

え、付き合ってる人がいる?

僕じゃなくて?

は?

誰だよそいつ、連れてこいよ。

え、クラスメイト?

浮気じゃん。

僕という恋人がいながら、そんな奴と付き合ってるなんて。

浮気だ、浮気だ、浮気いいい。

あ、ねえ、ところでさ。

僕達付き合ってもう長いんだしさ、そろそろきみの家族に僕を紹介してくれたっていいんじゃない?

きみを産んでくれたお母様、きみを育ててくれたお父様。

尊敬に値するお二人にご挨拶をさせてほしいんだ。

勿論、高級な菓子折りを用意する。

普段のきみの僕への態度も、他の男との逢瀬も、この日ばかりは目を瞑るから。

え、どうして会わせてくれないの?

付き合ってない?

誰と誰が?

え、え、何を言ってるの。

聞こえない、聞こえない。

え、付き合ってる人がいる?

僕じゃなくて?

は?

誰だよそいつ、連れてこいよ。

え、クラスメイト?

浮気じゃん。

僕という恋人がいながら、そんな奴と付き合ってるなんて。

浮気だ、浮気だ、浮気いいい。

あ、ねえ、ところでさ。

僕達付き合ってもう長いんだしさ、そろそろきみの家族に僕を紹介してくれたっていいんじゃない?






#14 どこまでも続く青い空

6/25/2023, 11:54:12 PM

お花に水をあげましょう。毎日愛を囁きましょう。
そうすると綺麗なお花が咲きますよ。
誰かが言った。
だから僕は水をあげたし、毎日愛を囁いた。

かわいいね。
今日も綺麗だよ。
愛してる。
きみだけだ。

僕は花を愛でているだけなのに、近所の人からはきもちわるいと言われた。

はて。なぜだろうか。
だって誰かが言ったんだ。
綺麗なお花を咲かせるためには必要なことなんだと。

あ、ここ汚れてる。
綺麗に拭いてあげようね。ほうら綺麗になった。
あ、ここも汚れてる。あ、ここも。ああここも。

どうしたのかな。どうしてこんなに汚れているのかな。
僕の愛が足りないの?
毎日同じベットで寝る?
いいよほらおいで。恥ずかしがらないで。
ああなんてかわいいんだ。
愛してる。

……

ガシャンッ

何か凄い物音が聞こえて目が覚めた。
空き巣でも入ったかと飛び起きれば隣には誰もいなかった。

ああ、ああ、なんてこと。
僕が同じベットで寝ようなんて言ったから。
僕のばかばかばか。僕はどうしてこうなんだ。もっとお行儀よく寝ないとだめじゃないか。

ベットの下に落ちている植木鉢を見つめながら僕は泣いた。


#13 繊細な花

6/22/2023, 10:41:13 AM

日常が崩れていく。
僕の日常が、あああ。
何も高望みなんてしてないのに。
ただ好きな人と一緒にいたいって願っただけでしょう。
どうして邪魔するの。
どうして壊そうとするの。
既婚者だからだめ?
なんで?
子供がいるからだめ?
なんで?
そんな理由で人を好きになるきもちが止められると思ってんの?
僕はただ好きな人の抜け落ちた髪を拾って、鼻をかんだティッシュを拾って、空になったペットボトルを拾っているだけなのに。
どうしてやめなよなんて言うの。
どうしてきもちわるいなんて言うの。
ああもう僕のコレクチヨン、取らないでよおお。
僕のすべてが、あああ。


#12 日常

6/15/2023, 12:20:04 PM

「僕、この本がほしいです」
「あ……えと。それ、売りものじゃないです」
「え、非売品なんですか? どうして?」
「失敗作だから……です」
「在庫はないんですか?」
「はい」
「ならやっぱり。世界にひとつしかないこの本、僕にください」
「え……どうして」
「好きなんです、僕」
「ひゃ」
「この本が」
「あ……ああ……この、本が」

……

あの時貰ってくれた本。今も読んでくれているのかな。




#11 好きな本

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