『冬支度』


ウトウト……Zzz...


〜星の図書館〜

ドサッ！！


ん！？

……あ〜、なるほど
っふふ、随分珍しい登場ですねぇ
寝落ちした拍子でここに
｢落ちるようにやってきた｣わけですか

夢なので痛くは無いとはいえ
大丈夫ですか？
ええ、起きた時に後遺症など
起こることは無いですのでご安心を

ただそうですね……
起きる時にあの、ﾋﾞｸｯ!
ってなる可能性は高いかもですね っふふ！


さてさて
せっかく来たんです
少しだけ休んでいかれませんか？

あなたは…いつも
コーラなどの炭酸系でしたね
外の世界は寒いですが
それで大丈夫ですか？

―――わかりました、お出ししますね

ﾊﾟﾁﾝ


――――――
―――なるほど、冬支度ですか
こたつを出して試しに温めて使ったところ
いい感じに温まりそのまま寝落ちした、と

なんとも、
こたつの魔力は強いですよね


となると……ふむ
なるべく早めに起きた方がいいかもですね
あなたに風邪をひかれては大変だ

私は来てもらうのも居てもらうのも
ありがたいので構いませんが
やはり体を壊す前に、
起きられてくださいね


――――――ん？

星の図書館の冬支度、ですか？
ないことは無いですし、
割といつでもできますよ
なんせここは私の管理する
夢の世界の図書館ですからね
イメージや世界観、あとは言葉があれば、
結構色んなことが自由にできますからね

とはいえ、気分的に
今は通常通りのこの世界が好きですので
このままでいさせてくださいね
気分が乗った時には
外を青空にしたり、雪景色にしたりして、
楽しんだりもしましょうかね

戻られますか？

ではでは、
どうぞまたいつでも来てください
冬支度、頑張ってください


〜


Zzz...――――――……ﾋﾞｸｯ!!!!



っふふふ


〜シロツメ ナナシ〜

『時を止めて』


……っふふふ〜

ついに……ついになれた！
上位ジョブ、時魔道士！

時間に関わる魔法はお手の物！
早速訓練場で特訓とっくん！！


〜魔道訓練場施設〜


上位の上位になると
全体をも止めたりできるらしいけど
私はまだなりたて、
さすがにそこまで強力な魔法は
いきなり使えるわけもないので
まずは単体系の時魔法を
しっかり練習して
魔法そのものをしらなきゃね！

えーっと、
時魔法を実感するには
やっぱり動く対象が必要よねぇ〜
自動で進むおもちゃのネズミを
んー、とりあえず低速っと


よし！早速！
｢時よ止まれ、
上位魔法『ストップ』！｣


、スススー


………あ、あれ？

もう少し貯め時間が必要なのかな？
そりゃ上位魔法だもんね
もう一度！


んー……！

｢時よ止まれ、『ストップ』！｣


………スススー


……え なんで！？

とまった！？よね！？
いやでも、……短すぎない！？
これもしかして……貯め時間に応じて
止まる時間が影響するとか！？
それとも自分の問題！？

ん〜時魔道士って
割と少ないから自分の身の回り
私以外居ないんだよねぇ〜……
誰か見つかるまでは
自力で練習して
見つけていくしかないかなぁ〜


……そだ！
確かもうひとつ下の
鈍足魔法の『スロウ』なら
まだ効果あるかも！

私だって結構な魔法使ってきたんだから
これくらいなら行けるはず！


えっと、
ネズミおもちゃの速度を少しあげてみよっか
分かるように中速ぐらいにっと

よし！
しっかり貯め時間も…！

ん〜……！！
｢時の流れよ緩やかに…
鈍足時魔法『スロウ』！！｣


……ス…ス…スー、スススー

んー！！ビミョーに
ビミョーに上手くいった…かな！！
けどやっぱり効果時間が短い！！
さっきのストップも
長くて0.5秒ぐらいだったし
スロウも1秒ぐらいだった〜

んー色々試してみるか

……ぁー、疲れたし
お腹空いた〜……
やっぱり上位魔法……
魔力の消費が思ったより多い……
まだなれないし、仕方ないか

よし、ちょっと早いけど
ご飯食べてこよっと！
あとついでに装備も買えた方がいいのか
なにか探してみようかな

こうして
時魔道士としては新人の
中級魔道士の修行は まだ始まったばかり―――


〜シロツメ ナナシ〜

『キンモクセイ』
〜シロツメナナシ〜
【脳内妄想擬人化挑戦作品】
・なんでも許せる人向け！苦手な方は流してください！既にあなたの脳内に誰かある場合はそれとは全く別な私の世界のキャラとしてお考え下さい！



〜

初めまして
僕は｢キンモクセイ｣です
この世界に蔓延る害虫を倒すため
この名を冠し、拝命致しました

花言葉は｢気高い人｣｢謙虚｣
皆様の期待に添えられるよう
常に精進して参ります
また、｢初恋｣は実らぬといいますが、
｢真実の愛｣をも持っております
僕にそれが務まるかはまだ分かりません
主様の期待にどこまでも添えるよう
どうぞご指導ご鞭撻を
よろしくお願いします

僕の扱う武器は
このキンモクセイから作り出した
少し大きめの｢笛｣
この音色から生まれる魔術と
香りが生まれて幻術を繰り出す事を
メインにしておりますが
それなりな打撃も行けますよ

私の戦いで、
害虫をこれからも退治し
主様の旅路の手助けをしていきましょう
キンモクセイの香りとともに―――

〜


〜シロツメ ナナシ〜

『行かないでと、願ったのに』


お願い！間に合って！

慌てて家を出たから
連絡手段がない……！

お願い……お願い！

間に合って！！！

ギリギリ飛ばせるだけ飛ばして
家に着いた


｢ぎゃーーー！！！！｣


！？

……間に合わなかった…か


家のトイレ……
行かないでと願いも虚しく

やはり使わない訳には行かないか……


水が流れなくて
流すためのキュッポンを
慌てて買いに行ったんだけど…

｢……やっぱりこうなったか〜｣

見事に逆流し、
流した本人はただアワアワするだけ

とりあえず…
完全防備と掃除道具のフル装備を整え
新たな戦いに挑むこととなった―――


以後、スマホを持つことと
最悪メモ紙を残すくせを頑張ってつけた


〜シロツメ ナナシ〜 (聞いた話)

『秘密の標本』
　　　　　〜星の図書館〜


え？
自分の暮らしが平均かどうか…ですか？

それは……とても難しい質問ですね

残念ならが
私はそれに対する答えを
あなたにも、私自身にも、
そしてこの世界の誰に対しても
答えをもちあわせていません

そうです、
自分で自分にそう思うことさえも
自分で決めるしかないんです

自分の立ち位置や環境が
どのように恵まれてるか
どれだけ大変化を

ですが…そうですねぇ…
私に出来る協力と言えば、
ここに置いてある
たくさんの｢ナナシの作品｣を
どうぞ読んでみてください

ご存知の通り、
ここにはたくさんの人の作品が届きます
それこそ、有名な人から
名も無き者の作品まで
特に、名も無き者―――
そう、あなたのまだ出会ってない
あるいは出会うことの無い人の
まさに一般の人の書いた作品を
それらを中心に手に取り
読んでみてはいかがでしょうか？

名も無き人達が、
自分より幸せに生きてるか
それとも、幸せの中泣いてるか
はたまた、苦労の中笑ってるか
あなたがそれを見て、感じて、
そして、自分自身を感じてみてください

ただし、一つだけ約束が
何がいいとか、これが良くないとか、
決して決めつけないでくださいね
選びたくて選んでる人も
選びたくても出来ない人もいます
幸せの形と言うのが人それぞれ存在し
進み方、心のあり方、成長速度、
視野も環境も、何もかも違います
なので、あなたが世界を
ひとつでも多く知り、
それらを感じとって、
あなたが生きるヒントにしてください

それをひとつでも多く知ることで
あなたの生き方と言うのが
もしかしたらより良いものが
さらに見つかるかもしれません


っふふ
そうですね
本でもなんでもいいので
1人でも、ひとつでも多く知ることで
あなたにとっての標本が
出来上がっていくかもしれませんね


ええ、はい
その約束さえ守ってもらえれば
どうぞ遠慮なく
沢山読んで言ってください
それをひとつでも多く読み終え
約束を守り続けてくれれば
あなたは今よりも
もっと良いあなたに変身してるはずです


では、星の栞を―――

……はい、出来ました
あとはそれが導いてくれます
時間の許す限り、
どうぞ読んでいってくださいね


〜シロツメ ナナシ〜