『届かないのに』
たどり着きたいその場所は
自分のセンスや努力だけで
たどり着ける場所じゃなく
生まれ持った才能も
何もかもが必要で
私はとにかく自分を恨む
だからといってやめれなかった
例え憧れの場所が
決して届かないのだと
わかっていても関係ない
今はもう 関係なかった
届くか届かないかは関係ない
…と言うのは半分 嘘
たどり着きたいのは本音
それでも行きたいから行くの
私は「私」になりたくて
このまま 道を 進むだけ
それは優しい道じゃない
平らな道さえ蛇行しながら
時に曲がったその道を
近道する日もあるだろう
通りたくない遠い道
避けて通っていい道さえも
隅から隅まで歩き切り
「私」の血肉に変えていく
最後の最後のその日までに
たどり着けない… だとしても
私が「理想の私」には
果てなく遠いのだとしても
私は自分にこれ以上
嘘をつくのがいやだから
私は行きたい
「理想の私」のその先に―――
〜シロツメ ナナシ〜
179
『記憶の地図』
私の存在価値は
周りの評価しか無かった
私は私が好きじゃなく
自分の事を認められない
だから私は周りに頼った
私は評価をとにかく気にした
褒められたくて
認められたくて
喜ばれたくて
―――だけどいつしか限界が来た
他人の思う私になりたいばかりに
私は常に嘘をついた
私は私に常に嘘をついた
みんなは当たり前に使える嘘
だけど私には辛い毒であり過ぎた
平気のはずのその嘘は
承認欲求と言う甘美な毒は
やがて自分を蝕んだ
それだけではダメなんだと
やっと私は気がつけた
心はとにかくボロボロで
自己満足が許せない
それでも私に必要なのは
遠い昔に捨て去った
「本来の想いを持つ私」
今も信じてなんかない
無いから今の私がある
前より強い私がいるの
そのはずなのに……、今は要る
「ワガママ」に生きる自分が要る
今の自分を捨てるの怖く
探したくない過去の自分
いらない!いらない!
過去の自分は弱いやつ!
それでも今を生きるのに
「我がまま」に生きる自分を探す
弱くなると要らないと
心底思っているけれど
「今の自分」を超えるには
そんな私が 不可欠と
誰かが教えてくれたから
私はゆっくり探し出す
行き先どこかわからない
「私」を探す宛はない
記憶の地図のみ、頼りに進む
いつかの私を取り戻すため
〜シロツメ ナナシ〜
178
『マグカップ』
悩みに悩んで決めたもの
プレゼントに貰ったもの
お気に入りの絵柄のもの
一緒になって決めたもの
そういうものに限って
早くに割れちゃったり
無くしちゃったりしてる気がする…
そして反対に
今使ってるこのマグカップは
お出かけついでに何となくの
直感的にさっと選んで
なんなら安いという理由で買った
特になんの変哲もないマグカップ
柄はシンプル、きらいじゃない
気持ち重いが、冷めにくい
そんなカップに
今日もお気に入りの
スティックタイプのカフェラテ入れて
久しぶりの休みを
全力で満喫している
―――なかなか人には
理解されないかもだけど
私は直感で生きる方が
人生は合ってるのかもしれない
改めてちょっとそう感じた
今日のブランチタイム
〜シロツメ ナナシ〜
177
『もしも君が』
もしもの話をしてみよう
君のもしもは、どんな「if」?
ユメや希望を語ってよし
不安や悩みを語ってよし
今から未来の話もよし
過去から今の話もよし
今より幸せになれる
今とは違う自分の想像
今こそ幸せと感じる
今とは違う世界の自分
もしも君が理想なれるなら
今よりほんとに幸せかい?
もしも君が避けてた世界なら
今の幸せを感じられるかい?
決して攻めたいわけじゃない
私がここで言いたいことは
今の幸せを忘れないで欲しいこと
今より幸せになって欲しいこと
自分を満たし続けて欲しいこと
そして
満たして溢れた分を
自分の中に上手に保管して
時々誰かに分けてあげて欲しいこと
最後に、もしも君が
「幸せ」に迷子になってる時は
たくさんのもしもを考えてみて
「あるもしも」「ないもしも」
それが今のあなたに
教えてくれるはずだから
ひとつの小さな道標
幸せになっていい
幸せを感じていい
あなたの幸せ見つかるように―――
〜シロツメ ナナシ〜
176
『君だけのメロディ』
あなたが話すだけで
それはあなたの音になる
声はあなたの
人生で初めての楽器
成長と同時に
声もだんだんと変わっていく
使えば使うほど
声の色には
小さな変化が生まれていく
それは自分にとってのスキキライ
それはひとにとっての好みもある
選べないけど磨いて光る
あなたの大切な楽器
それは
心を込めることに
特化してるかもしれない
それは
あなただけで生まれる
チカラ強いものかもしれない
それは
誰かと一緒になった時に
初めて何倍以上にもなる
すごいチカラを発揮するかもしれない
それは
歌う時かもしれない
それは
話す時かもしれない
それは
読む時かもしれない
それは
癒しや力を分け与えるような
チカラがあるかもしれない
あなたの声の奏でかた
声のメロディは
形も色も出し方も沢山存在する
あなたのメロディを
私に届けてくださいな
〜シロツメナナシ〜
175