友達との思い出……
やっぱり、たわいもない日常をべちゃくちゃ喋りながら過ごしたことかな……
「ボス、あれって何座ですか?」
「オリオン座だろ?知らないのか」
「知ってますよ。ボスがどのくらいの教養を持ってるか試したんですよ」
「俺をなんだと思ってるんだ?こんにゃろー」
「ボスっ、く、くすぐったいですよ!」
「でも、よくこんな都会でも星空が綺麗に見えますよね……」
「まあ、最近はだいぶ空気が綺麗になったからな」
「ふーん……。まあ、ボスの顔も綺麗ですけどね」
「どういう意味で言ってんだ、それ」
冬の寒い夜の帰り道、ふと空を見上げた2人はやけに距離が近かった。
夜中に目が覚めた。最近、よくある事だ。
別に変なことをした訳でもないし、体調が悪い訳でもない。ただ、気持ちが揺らいでしまうのだ。
ボスとペアを組んでもうだいぶ経っただろう。そろそろ言うべきなのか?オレの気持ちを。
「なんて言えばいいんだろ……」
頭をかきむしって、思い悩む。
この恋の行方は神様だけが知っている。
今日は仕事が早く終わり、エリオは早めに帰宅することができた。いつもなら真っ直ぐ家に向かうのだが……
「ボスだったらどのおやつが好きかな……」
今日はオレの上司(ボス)の家に泊めてもらう。たまにはいいでしょみたいな雰囲気で言ったら意外とあっさりOKしてくれた。なんでかは分からないけど。
ボスは見た目にそぐわず大の甘党だ。おやつをあげたらすぐに食いつく。空腹の犬か?ってぐらいに。まあ、その食いつき方が可愛いんだけどね。
エリオはレジ袋片手にコンビニを出た。この道をずっと先に行ったらボスの家がある。エリオは軽い足取りで津詰の家に向かった。
「今日は何作ってくれるのかな、ボス」
朝起きて、窓から差し込む日差しが薄目に入ってもう一度目を閉じてしまう。
今日はどんな夢を見たっけ……と思い出そうとしても忘れてしまう。
もう一度目を開けるとまた日差しが目に入る。でも、今度は眩しくは無い。
そんな時、僕は今日も頑張ろうって思える。