5/17/2024, 1:56:17 PM
私の涙が海になって
月の灯りだけをたよりにして
金と紺しかない世界で
ぷかぷか
ぷかぷか
ずっと漂えたら楽なのに
世界が私をほおっておかないのネ
いつもはあんなに冷たいのに。
5/15/2024, 7:38:02 AM
退勤後の地下鉄
地深くを通る暗がりと
蛍光灯のクリーム色の光の中で
空調の風に誘われて
頭を垂れる人の波
仕事して帰って
帰って仕事して
気づけばまた地下鉄の中
毎日毎日が息をするので精一杯
そういえば気づいた、
食べるものが無い
こんな時間だけどスーパー行かなきゃ
重い身体で動かす自転車
夕日が照らす煌々とした光の中を
湿気と生暖かさを含んだ風に乗って
アスファルトの路をずんずんと
1/25/2024, 5:22:41 PM
安心が引き起こす弛みへの不安
1/20/2024, 10:16:17 AM
海の底は、地球の終わり。
おばあちゃんの遺骨を、散骨しようかという話が出ている。
そうしたら海は、
地球は、
おばあちゃんの追憶に創られるんだ。
汐風に乗って、いつもそばに居てくれるんだね。
海を見たらまた、会えるんだね。
海の底は、地球の始まり。
12/30/2023, 7:25:50 AM
数年ぶりにみかんを食べた。
或いは毎年家にはあったけど、気に止めてなかったのかもしれない。
あまり理解されない果物嫌いである私だが、数少ない食べられるフルーツのうちの一つが、みかんである。
かといって、好きかと聞かれたらそうでも無いと答えるだろうが。
無くても困らない、その程度である。
小さな頃は、果肉の周りの白い筋を全く気にすることなく食べていたのに、久しぶりのみかんは鮮やかな橙色でないと食べられなくなっていた。
ジャンクフードに侵された味覚に、自然の甘さが染み渡る。
その小さな、少し歪なオレンジの球体に、月日の流れと己の相変わらずの嗜好を馳せた、微かなひと時だった。