sweet memories
甘い夢に溺れていたい。
焦げかけのアップルパイ、蕩けたバター、棒突きキャンディ。
摩訶不思議なパーティーは、今宵も終わらない。
忘れられない、いつまでも。
中学の頃、仲の良い友達がいた
その子には、もう1人仲の良い友達がいて
ある日、こんな噂を耳にした
その子が、もう1人の仲の良い友達のことが好きなんじゃないかと
あの2人は付き合っているんじゃないかと
私はそれを聞いても、別に嫌だとは思わなかった
人の恋愛観に口を出すつもりはなかったから
でも、自然とその友達とは疎遠になった
自分も、同じように噂をされては嫌だと思ってしまったから
私がその子からの挨拶を、聞こえないふりをした時
あの子はどんな顔をしていただろう
そう考えて、今でも眠れなくなる時がある
私は私の意思で友人を捨てたのだ
くだらない噂に振り回されて
これまでもこれからも、きっと私はこの罪を忘れない
楽園
先にあの甘美な味に魅せられたのは、僕と君のどちらだったか。
君は、その真っ赤な唇で果実を齧った
そして、恍惚とした顔で、僕の口元にそれを差し出してきたじゃないか。
____一緒に堕ちて、と。
何もいらない
「天才」
そう呼ばれる人間になりたかった。
100年に1人の逸材だとか、神に愛された人間だとか。
一度でいいからそんなことを言われてみたい。
それさえ貰えるのなら、他には何もいらない。
口先だけで謙虚な言葉を吐き、裏では愉悦に浸ってみたい。
見下したい、持つ者として、持たざる者を。
可哀想ねと、血反吐を吐くような努力をしたって、あんたは此処へは来れないのよと、いつかに私が言われた言葉を、そっくりそのまま返してやりたい。
嗚呼、嗚呼。
私はこんな人間だから、こんな時にだけ神に祈る。
私が天才と呼ばれないのなら、せめて、せめて
この世の全ての偽りの天才を、地獄の底に落としてください。
そうしてもらえるのなら、他には何もいらないから
神様へ
私が生きてきたのは、たった十数年にすぎないというのに、世界は随分と発展しました
しかし、何故なのでしょう
昔より、心が満たされる瞬間が減ったと思うのです
それは、世界のせいではないのかもしれません
私が大人になっただけの話なのかもしれません
ただ私は、そのことが酷く哀しいのです
人の心とは、難儀なものですね
幼い頃に焦がれた大人に、私は今なれているでしょうか