テーマ:カレンダー #302
9月に入ったのに
カレンダーをめくるの忘れていた。
8月は楽しい思い出がたくさんできた。
たくさん思い出が書かれている。
きっと9月もたくさんの思い出が
このカレンダーをめくる頃には
書かれているんだろう。
テーマ:喪失感 #301
喪失感に襲われた。
世界が消滅したときも
誰もかもがいなくなってしまったときも
そんな感情に襲われたことはなかった俺が。
虚無な空間に置かれたからだろうか。
その事実にやっと気がついたらしい。
その時、
自分の人間らしさに気がついた。
よかった、そう思った。
喪失感よりも安心感が大きかった。
テーマ:世界に一つ #300
世界に一つしかない。
たった一人の人生だから。
だからこそ大事に。
そんな言葉聞き飽きた。
生きたいように生きて
死にたくなったらとことん沈んで
また前を向ければいいじゃない。
明日は明日の風が吹くのだから。
テーマ:胸の鼓動 #299
胸の鼓動が早くなる。
今日は推し様の誕生日。
推し様と出会えてよかったと思う。
今の私がいるのは推し様のおかげだから。
いつか伝えたい。
ありがとうって。
テーマ:踊るように #298
『踊るように舞うのさ。
そうしたら
人間共はオレ等を見てびっくりして腰抜かすぞ』
カカカッと笑うのは一反木綿。
それをじぃっと見つめているのは、
ついさっきあった一つ目小僧。
『でもさ、一反木綿。
そんなにクルクルしていてもなんにも怖くない。
ただの紙が飛んでいるように見える』
一反木綿は一つ目小僧の言葉に目を丸くした。
『じゃあどうやって人間共を驚かす?』
一つ目小僧は肩をすくめる。
『人間を脅かそうとするのはやめようよ。
だって、人間は何するかわからないよ?
僕たちを捕まえるかもしれない』
そう言って一つ目小僧はどこかへ行ってしまった。
一反木綿は腕を組む。
『妖怪が人間共を恐れるなんて、
そういう時代なのかねぇ…』