狼星

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6/18/2023, 2:34:23 PM

テーマ:落下 #217

あ、落ちる。
そう思った直後、
私の体は階段から落下した。
目を開けると逆さまになった世界があって、
沢山の人が集まっているのを感じた。
でも、
何故か痛みを感じなかった。
落ちたんだなぁ…と思うくらい。
どうして落ちたのか、
どんなふうに落ちたのか、
全く覚えていないが、
次に記憶があるのは保健室。
あのときのことはよく覚えていない。

6/17/2023, 11:55:55 AM

テーマ:未来 #216

今日起こったことをすべて未来に残していけるように、
今日のことを日記に記した。
大好きな仲間たちとの
大切な思い出を……

6/16/2023, 1:13:03 PM

テーマ:1年前 #215

ちょうど1年前、彼と出会った。
明るくて人気者で、みんなに好かれる。
教室の隅で陰気を放っている私とは違う。
太陽のような存在の彼。
今思えば、彼のことを知らず知らず
気にかけていたのかもしれない。
私とは正反対の彼に告白されるなんて、
思わなかっただろう。
1年前は。
私の初めての恋人になるだなんて。

6/15/2023, 1:32:38 PM

テーマ:好きな本 #214

あるところに何でも覚えている魔女がいました。
どんな生き物の名前も難しい国の首都も。
特に本で吸収した知識は膨大なもので、
人間何百人ぶんの知識を記憶していました。
そんな魔女は、
人間の少女に突然
「たくさんの本を読んでいるけど、あなたの好きな本は何?」
そう聞かれたのです。
魔女は記憶の中から少女に答えます。
しかし、魔女の中で何かが引っかかった。
それは魔女にとって初めてのことでした。
記憶力のいい魔女なのに、
本当の好きな本の題名を思い出せないのです。
魔女は何も気にしていない素振りで少女を見送ります。
しかし心のなかには突っかかりが取れず、
もやもやしている。
こんな感情、私は知らない。
魔女はこの日から本の虫になったかのように、
図書館で探しました。
その本を。
しかし図書館にある本は
記憶にある本の題名、内容ばかり。
これじゃない。
あれでもない。
魔女は今日も探している。
彼女が探している本が実際に存在しておらず、
彼女の母が即興で作った
作り話だと思い出すこともなく。




♡2800ありがとうございます(^^)

6/14/2023, 1:13:15 PM

テーマ:あいまいな空 #213

あいまいな空を眺めていると、
隣から紙が飛んできた。
広げてみると
『何ボーッとしてんだよ』
そう書いてあった。
きっと投げてきたのは隣の席の男子だ。
そっちこそなんで私のこと見てんのよ。
そう思いながらもなんだかくすぐったい気持ちになる。
このあいまいな思いはこの空にそっくりだ。

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