✦夜明け前✦
もう夜が明ける。
嫌だな。
まだ君と話してたいのに。
別に話そうとすれば話すのも簡単だ。
だけど君に迷惑はかけたくない。
もうなんでもいい
時差が消えてしまえばずっと喋れるかな?
いっそ国境線がなくなれば
君と会えてずっと話してられるかな?
差別がないとこに行けば同性も認められるかな?
なこと考えてると自然と涙でてきちゃうじゃん
考えんのやめよ。重いし。
朝が来る
学校行きたくないし、君と話していたい
あーあいたい。
夜が明けなければ良いのに。
✦喪失感✦
なんだろうこの喪失感。
誰も消えてないみんないる。
逆に喪失感しか感じない。
ん?子供が遊んでいる。
あれは海賊ごっこ?
多分船長だな一番遊具の上のあいつ。
で、下のが子分役。
ふふっ船長人気者じゃん。
僕もあんなのやってたな。
確かいつも船長役で僕も人気者で、
そうだ人気者になりたい。そう願ってた。
そうか分かった。やってやるよ。喪失感。
✦世界に一つだけ✦
世界に一人しかあなたはいないの!
たった一人のあなたなの!
自傷行為が見つかるたびに皆に言われる。
自傷行為は生きるためだし聞き飽きた。
こう言われるたびに
いつも僕は思うことがある。
じゃあ他の動物達は?
どれもこれも一緒なわけじゃないはずだ。
逆に他の動物達からみる人間は
皆同じ顔をしているのだろう。
でもあまりこういうのは
深く考えないでおこう。
✦胸の鼓動✦
なんだろうこの鼓動。
教室前まで来たのに開けられない。
ドアが開けられない。
教室が怖い学校が怖い。
心臓がバクバクいってる。
虐められてるわけじゃない。
嫌がらせさせられるわけじゃない。
でも怖いなんで特に理由がない。
母さんにも父さんにも先生にも友達にも
伝わらない。
本当に同仕様もない胸の鼓動。
✦時を告げる✦
それは去年の夏のこと。
その日はとても眩しい日差しに快晴。
病室から見る外の奥には広く輝く海が見える。
そんな平和な日々だったがそれは突然訪れる。
医師に検査結果を貰った。
治るのが難しい病だ
それも酷く悪化した状態で見つかっており。
薬も全く効いてないとのことだった。
そのため余命一年と告げられた。
それから一年後僕はまだまだ元気だよ。
外はとても眩しい日差しに快晴。
外の奥には広く輝く海が見える。
一人病室で寝る僕に時を告げる音が鳴る。
ピッピッピッピッ ピ────。
???