「 みんなにはまだ内緒な 」
「 …うん。」
そう言って嬉しそうに微笑む彼
シーッと立てた右手の薬指には
指輪がはめてあった。
「 ___卒業おめでとう。」
頭には桜が乗っていた。
「 先生、頭に桜が、…」
言葉を呑み込んだ。
「 ううん、なんでもない 」
「 そういえば、まだ言えてなかったことがあって。 」
下を向いて涙を誤魔化した。
「 ___結婚、おめでとう。」
「 ねぇ、大好きって言って 」
二人並んだベランダで彼女が言った
「 大好きだよ 」
「 来世でも出会ってくれる?」
不安そうにこちらを見た
「 うん。」
満足そうな顔をして彼女は飛び降りた。
そこからの記憶はあまり覚えてなくて
私があの時どこにいたのか
何をしていたのかすら覚えてない
大好きだったあの子はどこいったんだろう
そんなことを考えながら
わたしはまた夢の中へと逃げる。
気がつくと立っていたのはベランダの前だった
靴を脱いでベランダへ出る
そして私はこう言うの
入学式の朝だった。
ホームルームが始まる時刻に学校に着いた。
「 はぁ、もう最悪
初っ端から遅刻ー?なんで昨日夜更かししたんだろ 」
ため息をついて思い足取りで進むわたしに
「 ねぇ、ここの学校? 」
そんな声が聞こえ振り向いた
そこには不思議な雰囲気に包まれた彼女が立っていた
顔立ちも綺麗、スタイルもいい、髪もさらさら。
大体…身長150あるかないか
ザ、女の子って感じ。
「 (え、同い年?身長も小さいしそんな風には見えないけど)」
どこか寂しそうな雰囲気の彼女は
こちらに近付いてきた。
「 あ、ごめんね?怖がらせるつもりなんてなくって!
わたしも遅刻しちゃって笑
よければ、一緒に行かない?」
「 えっ…」
「 ね?行こっ!」
そう言われて手を引っ張られた。
握られた右手
その手は暖かった。
「 あ、そういえば頭に桜ついてるよ 」
そう言って彼女は私の頭に手を伸ばす
「 はい! 」
花びらを差し出して彼女は私に微笑んだ
その時抱いた感情を
私は気付いていたのに消したんだ。
゛同性 ゛なんて壁、高すぎて乗り越えられないと思ったから
___ねぇ、なんでわたしたち
こんな醜い世界で出会ったのかな。
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·͜· から
同性愛ってまだ世間から認められていないので
いつか認められる世界が来ますようにという思いで
書きました!
こういうの苦手で
ストーリーが分かりにくいと思うんですが
少しでも読み取って貰えたら幸いです。
拝啓、神様へ
僕の想いはあの子に届いていますか
あの子は僕のことをどう思ってますか
僕のせいで笑えなくなったあの子は
今でも僕のことを好きでいてくれてますか
あなたがいなくなって今日で二年が経った。
「 まだ信じられないな 」
そう思いながら窓の外を見つめる私
静かに涙を流した
「 またふらっと逢いに来てくれないかな 」
溢れた雫をためたまま瞳に映ったのは
雲一つない快晴でした。