シンと静まり返った暗い夜道
乾いた、どこか懐かしい澄んだ空気の匂い
雪虫が飛んでいた
朝、息を吐くと白くなる
「冬の始まり」を感じる瞬間だ
俺の名はジョー、かつての恋人アイを探して、放浪の旅をする男だ。
アイとは仲良く暮らしていたが、些細なすれ違いから、喧嘩になり出ていかれちまった。
いなくなってから彼女の大切さに気づいた俺は、後を追って旅に出たわけだ。
旅に出て気づいたが、彼女は俺が後を追ってくるのを見越したかのように、足跡を残している。
もしかしたら、彼女も俺が追いつくのを待っているんじゃないかと思ってしまう。
そうだと良いのだが・・
いずれにしても、彼女にもう一度会い、謝ったうえで、その気持ちを確かめたい。
なんなら、また一緒にやり直したい。
だが、情に脆い俺は、もう少しで彼女に追いつきそうなところで、人助けやらなんやらしてしまい、結局追いつけない。
アイ(愛)を追いかけるジョー(情)
これも一つの愛情の形と言えるのかもしれない。
「37度2分」
夕方くらいから身体に熱っぽさを感じて、帰ってきてから熱を測ると、やはり微熱あり。
一人暮らしの自分の家に体温計があるのが意外だったが、以前に付き合っていた彼女と一緒に購入したものであったことで納得。
付き合い始めは、うまくいってたのに、楽しかったこともあったのに、なぜ別れてしまったんだろう。
・・あのトキメキも微熱だったのかな。
身体が弱っているせいか、なんだか悲しくなり、涙がポロリ。
早く寝よ。
燦々と輝く太陽の下で、私は青い芝生の上に寝転ぶ。
今日は良い陽気だ。
先ほど昼ごはんを食べたばかりで、心地よい睡魔が私を襲う。
たまに吹く風が気持ちいい。
私がウトウトしていると隣に人の気配がする。
『なんだよ、もう少しこのままでいさせてくれよ』
心の中で、そう呟く。
「ねえ、次の講義始まっちゃうよ」
聞き覚えのある声に薄目を開ける。
眩しい笑顔がこちらを見ている。
ドギマギしながら思う。
『ああ、これが本当の太陽の下だ』
そして続けて、こう思う。
『もう焦げて、溶けちまうよ』
ちくちくしているから、あまり好きではない「セーター」
私はスウェット派、タオル的な感じが良いんだよね
最近は、ちくちくが、あまり気にならないものもあるけれど
やっぱりセーターのイメージは、暖かくて、ちくちく