しののめ

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12/10/2024, 10:59:19 PM

 いつの日にかの教室
 休み時間なので
 騒がしい

 ある数人は
 机を挟んでおしゃべり

 黒板の前で数人が床に座り
 スマホを片手に動画を眺めている

 後ろのロッカー周りでは
 陽気な数人が小突き合いをしてはしゃぐ

 皆 誰かしらと
 語らい 騒ぎ 戯れる

 自分はというと
 席で一人 頬杖をつく

 友人がいない訳ではないが
 何となく 一人でいたい気分

 教室と自分が
 切り取られている この感じに
 浸りたい時がある

 ふと 窓側後方の席に視線を向ける

 あまり接点のないクラスメイトが
 一人 文庫本片手に
 頬杖をつきながら
 窓から見える グラウンドを
 見つめていた

【仲間】

12/9/2024, 10:43:26 PM

 つまずきそうになったら
 咄嗟に手を
 差し伸べてくれる 君

 転びそうになった君を
 今度は僕が 手を伸ばす

 君とならきっと
 どこまでも 行けて
 何にでも なれる

【手を繋いで】

12/8/2024, 10:47:03 PM

 助けてくれて
 ありがとう

 そう 言いたかった

 小説やドラマのような
 ありきたりなことを思う日が
 くるなんて

 道の端にそっと
 花束を置く

 黒い羽が
 すぐ側に落ちた

 もしかして と思ったけれど
 そんな筈はないだろう

 あの鳥は 自分を庇って
 目の前で ーに
 ーーーーーだから

【ありがとう、ごめんね】

12/6/2024, 11:50:22 AM


夕方の公園
誰もいない時は 決まって
逆上がりの練習

全然できなくて
鉄棒を握る手が 痛くなる
怖いのか 勢いが ないのか
どちらも だ

頭が下で 足が上
腕と腹で保つのが
不安で怖い

もう一度 足を蹴り上げる

近くの木から 鳥の大群が
飛び出してきて 
思わずびっくりする

気がついたら
両足が空を踏んでいた

【逆さま】

12/5/2024, 11:45:05 AM

 本を読む者にとっての一日は

 朝活という名の
 朝読書

 意識高く 資格の本や
 自己啓発本を眺めて
 シャキッと させてみる

 通勤通学途中の 読書
 バスや電車にて
 お気に入りの
 ブックカバーをかけた文庫本
 なんだかんだで 一番
 集中できる時間かもしれない

 昼休憩
 隙間時間の 読書
 一文字一行一文が貴重に思える
 読み終わりの区切りがつかなくて
 仕事や勉強が手につかないことも

 余暇時間の 読書
 好きなシリーズものや長編に耽る
 
 物語が進み 
 気持ちが盛り上がると
 夢中になってしまう

【眠れないほど】

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