しののめ

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7/23/2024, 11:57:47 AM

園芸が趣味の先生から
こう言われた
君は癒しを見つけた方が良い と

研究以外は無頓着な自分は
正直 困った
先生の好意は嬉しかったが
それはそれ これはこれだ

癒しとは と
考えていた時 ふと
雑貨屋を通り過ぎる

花が硝子の容器に液体と共に
入れられている雑貨を見つけた

ハーバリウムというらしく
オイルを入れ 彩の花を詰めて
標本のように飾るらしい

ひとつ ハーバリウムを手に取り
じっ とみつめた
花びらの脈が透けており
どの脈がどのように流れているのか
ずっと眺めていても飽きない

店員の視線を感じる
流石に気まずくなったので
そのまま
手にしたハーバリウムを購入した

オイルと瓶の重さを片手で感じながら
帰路につく

明日早速
作業デスクへ置いておこう

いずれは自分の気に入った花で
自作しても良いかもしれない

【花咲いて】

7/22/2024, 3:32:03 AM

一般的な回答としては
休み

趣味的な回答としては
ゲームのガチャのとかランダム商品で
欲しいものを当てる運

創作者の端くれとしては
創作意欲

誰に伝えるかによって
変化する答えだが

結局 
時間が一番なのかもしれない


【今一番欲しいもの】

7/20/2024, 11:32:38 AM


自分の名前は正直 苦手だ
よく見かける
名前ではあると思うが
自分には可愛いすぎて
そして 少し発音がしにくい

だから 自己紹介が苦手だ
文字や漢字や読みでは
自分の名前と認識しているが
名乗ることだけは
何十年生きてきたけど未だに
苦手意識がある

短過ぎるため
渾名や略して読む
みたいなことも
しにくいから厄介だ

では改名するべきか
それは今更だ
それでも私の名前なんだから

【私の名前】

7/19/2024, 3:35:17 AM

ワンルームにひとり
ここは私の楽園だ

しかし一歩外に出れば
見知らぬ人たちとすれ違う

学校にいても
仕事をしていても
人の気配がやむことがない

神経質なのは自覚しているが
全く人と関わらない訳ではない
波風立てずに 静かに
人の輪をすり抜ける

隙を見ては
ひとりになれる場所を
探し彷徨う 自分がいる

そうして見つけた
誰も訪れない穴場は
私と世間を繋ぎ止める
精神の生命線

【私だけ】

7/17/2024, 11:37:02 AM

わたしの側で泣いていた男の子は
艶のあるさらさらな黒髪に
透き通った海のような青い瞳だった

どうやら近所の子供たちに
揶揄われていたらしい

当時のわたしはお世辞にも
おしとやかとは言えない
所謂 じゃじゃ馬と呼ばれていた
娘だった

いけないこと よくないこと
悪いことが許せなかったので
泣いている男の子に駆け寄り
近所の子供たちを追い払った

もう怖くないよ と声をかけると
男の子は また泣き出してしまって
心底焦ったっけ
今思うとあれはきっと
安堵の涙だったのだろうけれど

男の子とはそれきりだったけれど
何十年経った今でも
町外れのけもの道を通るたびに
思い出す

わたしと同じくらいだろうけれど
元気にしているだろうか

もうそんなことは
すっかり忘れてしまったかな

【遠い日の記憶】

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