さんさんと照らす太陽の下
腕を漕ぎ 足を蹴りながら
飛び続ける
塩素の ツン とした刺激が
鼻腔を満たす
息は絶え絶えに
めいっぱい吸い込み
吐き出す
ここで降りてもいいだろうけど
まだ飛べる 飛べると
もう一人の自分がそれを許さない
あと何メール?
あと何往復?
これは
とある一人の 孤高の旅人の とある夏の
【終わりなき旅】
生まれた時に出会った このコ
首元にリボンをつけた日が
わたしの誕生日と同じだったから
このコもわたしと同じ誕生日
目が覚めた時
ご飯を食べる時
遊ぶ時
どこかへ出かける時
いつでも一緒だった
ああ でも
お風呂は一緒じゃなかった
いつの日か
お風呂に連れて行きたいと
わたしがいったら
駄目だよ と言われて
ずっと ぐずっていたっけ
もう何年も前の話
物置で再会したこのコは
ところどころ ほつれていて
色褪せていて
今まで
一緒にいてあげられなくて
【「ごめんね」】
拝啓 ……
春から夏へかわりゆくこの頃
如何お過ごしでしようか。
この頃の時期といえば
服装には
ほとほと迷う日々です。
つい昨日まで暑いかと思えば
翌日は急に気温が下がったり
寒いかな?と思い、とっておいた
セーターや上着は結局
使わなくても大丈夫だったり
そんなこんなの近況ですが
もうそろそろ暑い日が多くなるかと
思っております。
お互い体調には気をつけたいですね。
敬具 【半袖】
SNSが苦手だ
こちらが返したメッセージに
相手が既読だけで返された時
気が沈んだり
イラついたり
気になり出したり
無意識でしてしまうから
SNSが苦手だ
何故か頑なに絵文字を使わない人
異常に絵文字を使いまくる人
どちらも疲れてしまう
SNSが苦手だ
逐一連絡があったか
こまめに気にしないといけない
確認や返信のタイミングが合わないと
下手をしたら口煩く念を押されてしまう
SNSが苦手だ
でも
SNSは楽だ
思い立ったらすぐ誰かに
繋がるから
【天国と地獄】
水面に映る満月は
ゆらり ゆらりと揺れている
時折 通り過ぎる雲が
円のかたちを歪める
わたしは
水に映り込むそれを
直に見ることはできないけれど
こうして足元へと見下ろせば
みることができる
ああ どうか
生まれ変わることができるならば
この目で 美しい といいたい
【月に願いを】