ずっと隣で
世界でいちばん、君のことが大好きでした。
無造作にはねているその髪の毛も、君が作る少し焦げたご飯も、優しい歌声も。
君を形作る全てを愛していました。ずっと隣にいられるなんて思ってはいなかったけど、離れる日が来るという事も想像していませんでした。
また逢える日が来ることを待ち望んでいるけれど、その時が来ないことはなんとなく、分かっています。
どうか私のことを忘れて、あの人の隣にいてあげてください。
もっと知りたい
感情の機微とか、表情の移り変わりとか。
そういう小さなことでも、あなたに関することだったら何だって見逃したくなくて。いつの間にか目で追いかけてるの。あ、消しゴム落としたね。ほらまた、横に座る彼女に拾ってもらえて嬉しそう。よかったね。
ほんとは分かってるの。あなたが私のものにならないことなんて。それを毎日目の当たりにされるのも辛いけど、それでもいいから、今はただ見つめさせて。
平穏な日常
朝、いつも通りに起きました。
昼、いつも通りにみんなと話しました。
夜、いつも通りに眠りにつきました。
今日は何も特別なことがない日でした。それでもいいけど、少し飽きてきたのが正直なところ。
明日は何かにチャレンジしてみよう。早起きしようか。朝ごはんを凝ってみようか。この世界が特別変わらなくても、平穏を保ちながら、きっと自分の世界は少しづつ変えられるから。
愛と平和
愛も平和も、人によって解釈は違います。
たとえば私にとっての平和は、青と白が茜色に染まりつつある午後五時の空を、川辺に座りただ見ることができる。そんな日常です。私にとっての愛は、そんな日常を一緒に楽しむことのできる人の元にあります。
これに共感する人も、そうでない人もいるでしょう。
願わくば、全員の考える愛と平和が共存できる世界であってくれれば、きっと幸せです。
過ぎ去った日々
振り返ると、後悔ばっかりだった。
きみに見てもらうために、必死に嘘をつく私。
きみに呼んでもらうために、必死に大声で叫ぶ私。
全部、意味がなかった。きみはどこかに行ってしまった。
でもそれをきっかけに立ち直れるほど、人生をやり直せるほど強くはなくて。ああこれからどうしよう。取り繕って、逃げて、本当の自分を見失って、私にはなんにも残っていない。過ぎ去った日々を取り返すために必要なのはきみなんだよ。きみかいなければ、私は……。