学校で、将来なりたい事について問われた。
僕は、人の役に立つ仕事がしたいと答えた。
どこにでもある、至って普通な答え。
本当は、将来なりたい事なんて無いし、そもそも、そんな『なりたいっ』というような希望なんて持てない。
では、何故、そう思っているのに嘘をつくのか。
それは、人と何か違えば、異端扱いになると思うからだ。
この国は、大勢が正で、少数は、悪。
それだから、みんなの意見などは似たり寄ったりだ。
だって、皆、空気の重圧に負けてしまうから。
人と違うことが、怖いんだ。
じゃあ、僕が、本当に将来なりたい事ってなんだろう。
医者?
美容師?
会社員?
どれも違う。
嗚呼、でも本当は答えなんて知っている。
────本当は何もしたくない。
仕事の責任が怖いから。失敗したら怖いから。
そんな理由。
皆はきちんと将来について考えているのに、僕は考えていない。
嗚呼、僕って、本当、社会のゴミだよな。
お題【 やりたいこと 】
もうすぐ、受験を受ける。
落ちたら、どうしよう。周りからの重圧に潰れてしまいそう。
どれだけ勉強しても、分からない問題があると不安になって、分からない自分にイライラするし、何より焦る。
僕は今、そんな人生の岐路に直面している。
こんな時、僕は何を頼りにして、どう行動すればいいんだろう。
そんな疑問の答えは、受験が終わった今でも、未だに見つけられていない。
お題【 岐路 】
明日、世界が終わるらしい。
それならば、と僕は外に出た。
外は雨が降っていて、僕は傘をクルクルと回し、弄びながら向かった。
着いた先は墓地。
かつて、交通事故にあった彼女が眠る場所。
花を買っていけばよかった、などと今更な後悔を少し感じた。
彼女の前に僕は腰を下ろした。
明日、世界が終わるのなら、きちんと君に謝りたい。
「ねぇ、──────。」
そう言って、僕は、ぼやけた視界で微笑んだ。
お題【 世界の終わりに君と】
嗚呼、最悪で最低な人。
そう、誰かを罵れば、そう罵った私も、それを聞いた人から、『最悪で最低な人』と認識されるのだろう。
それは、とても怖い事だ。
ならば、口に出さぬようにしよう。
嗚呼、でも、少しも愚痴を零さないというのは、……とても最悪な気分だ。
お題【 最悪 】
『誰にも言えない秘密』
って誰にでもあるよな。
それを、いざ人に言ってみれば、理解も共感もされずドン引き、はい、おしまい。
それが、家族、親友だろうと、所詮は他人。
自分の考えを全て理解してくれるなんて有り得ない。
…有り得ないけど、やっぱり、理解されたいって気持ちはあるんだよな。
お題【 誰にも言えない秘密 】