兎になって、月まで跳ねていけたら。
…無理か。



「あ、お前空翔べるじゃん、月まで連れてってくれよ」
「途中で息できなくなって死ぬわバカ」




【君と見上げる月】
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息できなくなる高度まで生身で翔べると思ってるんだ…

ノートの空白に「好き」を書いて渡されたから、ノートいっぱいに「好き」を表現して返してやった。




大丈夫。価値は同じ。


【空白】
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心の空白を満たしあう関係。

騒がしいアイツが去っていった。



心は穏やかだ。
穏やかで、むなしい。


少し前までは、一人の空間が癒しだったのに。
気づけば、この空間で片付いた俺の心を、アイツが何度も容赦なく荒らしてくれることを望んでいた。





こんなこと、知りたくなかった。
俺が誰かに会えなくて寂しいと思うなんて。
よりによって、その相手がアイツなんて。



…その気付きが、少し嬉しいなんて。


【台風が過ぎ去って】

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前回のお題とつながってる、かもしれない。

やけに大きく響く生活音に、お前の声を重ねる。




【ひとりきり】

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俺、寂しいのかもしれない。

フィルター越しに見たりなんかしなくてもアイツは綺麗だけど、もしかしたら、そう思わせるフィルターが最初からかかってるだけなのかもしれないと、思ったり思わなかったり。





【フィルター】