「バカでも風邪ひくって証明してやる！！！」
そう叫んで、土砂降りの雨の中、全力疾走で帰宅していったアイツ。
翌日、ケロッとした顔で教室に入ってきた。


ホントにバカって風邪ひかねーのか…？
そう思った矢先、俺が風邪をひいた。


どうやらあの雨のあと、若干体調は悪くなったらしいが、それが風邪だったことに気づいていなかったようで。
それで必然的に一番近くにいた俺にうつったってわけだ。

マジのバカだコイツ、最悪、
そう悪態をつきながら布団を被る。






…まあでも、半べそかいて「うつしてごめん」って言いながら俺の看病してるコイツを見るのは、悪い気分じゃない。
なんかちょっと、かわいい。


せっかくだし、こき使ってやろう。





【雨と君】

一緒にいたい。
アイツを守って生きて、生き抜いて、死ぬまで。死んでも。
ずっとずっと、一緒がいい。




アイツの全部が好きで。
好きで好きで好きで好きでたまらなくて。


…なんて、言えるわけがないから。




「相棒」にかこつけて、オレのためではないであろう、アイツの隣を陣取る。


【言い出せなかった「」】

別に隠してないっての！！！！！！


ずっと好きっつってんのに！！！！！！！！
気づかないお前が悪いんだよバーーーーーカ！！！！！！！！




【secret love】
＿＿＿＿＿
…でも、そういう鈍感なお前も好き。

いや、探さずともあるだろ。ここに。




このクソ暑い空気だよ。
さっさと持って帰ってくれ。




【夏の忘れ物を探しに】

「ずっとふたりでいようね」って、ふたりで生きて死ぬまでのあらゆるものが整ってないと成立しないよね。
インフラ、生活、仕事、その他諸々。


だからこの世界は「ふたりだけ」のものにはできない。悲しいけど。







あーあ。
本当に「ふたりだけ」になれるのは、いつだろうね。



【ふたり】